11月2日 防災庁が発足しました暮らしで変わることと、国の5つの要請

はじめての人へ

北海道から千葉までの、
海の地震の話です。
何が起きて、何をすればいいか。

まず、これだけ覚えれば大丈夫です。

  1. 1いつ起きるかは、
    誰にも分からない。
  2. 2強い揺れや長い揺れなら、
    すぐ高い所へ逃げる。
  3. 3冬の寒さまで備えると、
    被害は減らせる。

千島海溝の地震って、どんな地震?

そなえ

太平洋の海の底にある長い溝「日本海溝」と「千島海溝」のあたりで起きる、大きな地震のことです。このページでは、2つをまとめて説明します。

太平洋 陸の岩盤 海の岩盤 力がたまる境目
図は動きを分かりやすくしたイメージです。実際の大きさや速さとは違います。
  1. 1

    海の岩盤が、もぐり込む

    太平洋の岩盤が、陸の岩盤の下へ、少しずつ沈み込んでいます。

  2. 2

    境目に、力がたまる

    岩盤の境目に、長い時間をかけて力がたまっていきます。

  3. 3

    耐えきれず、一気にずれる

    限界がくると境目がずれて、大きな地震と津波が起きることがあります。

南の溝日本海溝

房総半島の東の沖から、三陸の沖を通って北へ続きます。2011年の東北地方太平洋沖地震も、この溝の沿いで起きました。

北の溝千島海溝

北海道のえりも岬の沖から東へ続きます。国の想定は択捉島の東の沖までを見ていて、えりも岬を境に2つに分けています。

気をつけたいこと小さな揺れでも

地震の揺れが小さくても、大きな津波を起こす「津波地震」もあります。この海では、いろいろな種類の地震が起きてきました。

いつ起きるの?

そなえ

いつかは、誰にも分かりません。ただ、最大規模の津波は約300〜400年の間隔で確認されていて、前回からの時間を考えると、気象庁の資料は「切迫している状況にある」と書いています。

北海道の東に大きな津波が来た17世紀から、いま約400年
千島海溝の超巨大地震が、30年以内に起きる確率
7%〜40%
マグニチュード8.8程度以上の地震です。起きる間隔は平均で約340〜380年ですが、約100〜800年とばらつきがあります。
2011年と同じ型の超巨大地震が、30年以内に起きる確率
ほぼ0%
これは同じ型だけの数字です。同じ日本海溝沿いでも、青森県東方沖及び岩手県沖北部のマグニチュード7.0〜7.5程度の地震は90%程度以上とされています。

確率はどちらも国の地震調査研究推進本部の評価で、2026年1月1日を基準にした数字です。「◯月に起きる」という話を見ても、日時は予測できません。

1896年明治三陸地震
死者 約2.2万人
1933年昭和三陸地震
死者・不明 約3千人
1952年十勝沖地震
死者・不明 33人
2003年十勝沖地震
死者・不明 2人
2011年東北地方太平洋沖地震
死者・不明 約2.2万人
いま2026年

年表は明治以降のおもな地震です。2025年12月8日の青森県東方沖の地震(マグニチュード7.5、最大震度6強)と、2026年4月20日の三陸沖の地震(マグニチュード7.7、最大震度5強)のあとには、後発地震注意情報が出ました。

うちの町は?

町の名前で、
調べてみる。

国が「備えを進める」と決めた地域の一覧と、照らし合わせます。

押して試す

住所で、近くの危険と逃げる場所を見る

正式な名前は「日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域」(272市町村)と「津波避難対策特別強化地域」(108市町村)で、どちらも2022年9月30日現在の一覧です。特別強化地域は、地震から40分以内(茨城県より南は30分以内)に30cm以上の津波の浸水が想定される地域などです。後発地震注意情報で備える地域は別に決まっていて、北海道から千葉県までの182市町村です(2026年7月改訂の内閣府のガイドライン)。

起きたら、どうなるの?

そなえ

国が考えた「いちばん大きい場合」の想定です。2021年12月に公表されました。場所によって大きく違うので、自分の町の危険も確かめましょう。

揺れ震度7

千島海溝の想定で、北海道のえりも町や厚岸町。日本海溝の想定では、岩手県大船渡市や青森県六ケ所村で震度6強です。

津波(満潮のとき)30m

日本海溝の想定で、岩手県宮古市。千島海溝の想定では、北海道のえりも町や釧路町で28mです。

暮らし水と電気

地震の直後に断水するのは、日本海溝の想定で約49.7万人、千島海溝の想定で約30.2万人です。広い範囲の停電も想定されています。

こわい数字には、
続きがあります。

約19.9万人

日本海溝の想定で、最悪の場合に亡くなる人の数です。千島海溝の想定では約10万人で、2つは別々の想定です。冬の深夜で、すぐに逃げる人が少ない場合の数字で、次に必ずこうなるという意味ではありません。亡くなる人の大半は津波によるものとされています。

備えると、これだけ減らせます。

約8割減

すぐに逃げる。避難ビルなどを使う

日本海溝の想定で約19.9万人 → 約3万人。千島海溝の想定で約10万人 → 約1.9万人

わずかに

家を、地震に強くする

全部の建物を地震に強くすると、倒れた建物で亡くなる人(日本海溝の想定で約60人、千島海溝の想定で約70人)は、わずかになります。揺れで家が壊れなければ、自分で逃げ出せる人も増えます。

どれも国の試算で、地震の型や時間帯などの前提があります(2021年12月公表)。

冬に起きたら、何が違うの?

そなえ

逃げるのに時間がかかることと、逃げたあとの寒さです。寒さで命が危なくなる人の数も、国の想定に入っています。でも、準備で小さくできるとされています。

逃げるとき雪と暗さ

深夜は眠っている人が多く、逃げる準備に時間がかかります。暗さや雪、凍った道で、歩くのも遅くなります。

逃げたあと寒さ

高台など外に長くいると、体温が下がる「低体温症」で命が危なくなることがあります。寒い室内でも起こることがあり、津波でぬれたままの人も危険です。

家の中雪と灯油

雪の重みで、壊れる家が増えることがあります。暖房の灯油タンクが倒れて、火事が広がるおそれもあります。

寒さの数字にも、
続きがあります。

約4.2万人

日本海溝の想定で、津波から逃げたあと、寒さで命が危なくなる人の数です(低体温症要対処者。千島海溝の想定では約2.2万人)。冬の深夜の場合で、高台のように次の避難先へ移りにくい場所へ逃げた人を数えています。次の避難先へ行く道や防寒の備えなどで、国の試算は「限りなく小さく」できるとしています。

冬の備えは、この3つから。

防寒着

着る物と毛布を用意する

国のガイドラインが挙げているのは、しっかりした防寒着、毛布、発熱剤入りの非常食です。

雪道

冬の逃げ道を確かめる

凍る所や雪で通りにくい所を見ておきます。歩いて逃げにくい地域では車の避難を検討することもあるので、市区町村の案内を確かめましょう。

次へ

高台の「次の行き先」を知る

外の避難場所に着いたあと、暖かい建物へ移れるか。津波の危険が続く間は戻らず、市区町村の案内に従います。

内閣府の報告書(2022年3月)とガイドライン(2026年7月改訂)から。3つにしぼったのはこのサイトの考えです。

揺れたら

この3つだけ、
覚えておいてください。

  1. 1

    まず、頭を守る

    丈夫な机の下など、安全な場所へ。無理に火を消そうとしなくて大丈夫です。

  2. 2

    あわてて外へ、飛び出さない

    外ではブロック塀や、落ちてくるガラスや看板に注意します。

  3. 3

    海の近くなら、すぐ高い所へ

    強い揺れや、弱くても長い揺れがあったら、情報を待たず、自分から逃げ始めます。津波の警報や注意報が解除されるまで、戻りません。

じゃあ、今日は何をすればいい?

そなえ

まずはこの3つです。お金をかけずにできます。全部を一度にやらなくて大丈夫ですよ。

  1. 1

    逃げる場所を確かめる

    住所を入れると、近くの危険と逃げる場所が地図で分かります。雪の日に通れるかも考えてみます。

    住所で調べる
  2. 2

    家族と、連絡のしかたを決める

    離れているときに起きたら、どう連絡するかを話しておきます。

    171の使い方
  3. 3

    上着と靴の場所を決める

    夜でもすぐ手に取れる所に、暖かい上着と靴を置きます。

    道具を見る
できたら、次はこれ

水・食料・トイレを少しずつ備える。外の灯油タンクが倒れないか確かめる。昭和56年以前の家なら、耐震診断を市区町村に聞いてみる。

うちに必要な量を計算する

順番と、上着と靴の置き方はこのサイトの考えです。

「後発地震注意情報」って何?

そなえ

大きな地震のあと、続けて大規模な地震が起きる可能性が、普段より高まったと知らせるお知らせです。「必ず起きる」という意味ではありません。

地震から2時間ほどで注意情報

根室沖から三陸沖の想定震源域やその周辺で、モーメントマグニチュード7.0以上の地震があると出ます。

津波の警報

揺れたときや警報が出たときは、すぐ逃げます。これがいちばん先です。

1週間の間

持ち出す物をいつも持ち歩き、夜は枕元へ。すぐ逃げられる服で寝ます。寒さに備える物も手元に置きます。仕事や学校は続けます。

1週間たったら

呼びかけは終わります。解除のお知らせは出ません。地震の可能性がなくなったわけではないので、普段の備えを続けます。

お知らせが出ないまま、突然起きることも多くあります。強い揺れや津波の警報があったら、お知らせを待たずに身を守り、逃げてください。

1週間以内に大規模な地震が起きる可能性の目安は、百回に1回程度(平常時の十倍程度の頻度)です。南海トラフの臨時情報と違い、前もって避難するよう呼びかける情報ではありません。これまでに2025年12月9日と2026年4月20日に出ました。4月20日に何があったかを読む

買うなら、まず

この3つから。

人数分の量は計算機で確かめられます。

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よくある
質問

来月や来年に起きるという話は本当?

日時を言い当てることはできません。気象庁は、発生の時期や場所、規模を確度高く予測することは困難だと説明しています。政府が日時を指定して地震を予知する情報を出すこともありません。うわさを見たら、まず気象庁や内閣府の発表を確かめましょう。

2011年に大きな地震があったから、しばらく大丈夫?

そうとは言えません。2011年と同じ型の超巨大地震の確率は「ほぼ0%」ですが、これはその型についての数字です。同じ日本海溝沿いでも、マグニチュード7〜8クラスの地震には確率が高いと評価されているものがあります。

国の一覧に町が入っていなければ安心?

そうとは言えません。一覧に入っていなくても、地震の被害がないという意味ではありません。揺れや土砂災害の危険は、市区町村のハザードマップで確かめましょう。

夏なら心配しなくていい?

国の想定で亡くなる人が最も多いのは冬の深夜ですが、夏でも津波の危険はあります。国の資料は、海水浴の人が逃げきれずに津波に巻き込まれることや、避難先での熱中症にもふれています。海の近くでは、季節を問わず、すぐ高い所へ逃げます。

後発地震注意情報が出たら、仕事や学校は休むの?

内閣府は、備えを確かめたうえで、仕事や学校などの社会生活は続けるよう呼びかけています。前もって避難するよう国が呼びかける情報ではありません。具体的な対応は、自治体や勤務先、学校の案内を確かめてください。

今日は、1つだけ。

住所と6問で、わが家で確かめたいことが分かります。

わが家の備えを診断する
このページの出典(27件・2026年11月1日確認)

公的機関の資料をもとに編集部がまとめました。専門家の監修は受けていません。お住まいの地域の情報は、市区町村の案内を優先してください。