11月2日 防災庁が発足しました暮らしで変わることと、国の5つの要請

はじめての人へ

頭を守る。
火を確かめる。
そして、むやみに帰らない。

まず、これだけ覚えれば大丈夫です。

  1. 1いつ起きるかは、
    誰にも分からない。
  2. 2揺れのあとは、
    火事に気をつける。
  3. 3すぐに帰らない。
    備えると、被害は減らせる。

首都直下って、そもそも何?

そなえ

東京とそのまわりの地域で起きる、大きな地震のことです。1つの決まった地震の名前ではなく、国は場所の違う地震をいくつも想定しています。

海 東京圏陸の岩盤 フィリピン海プレート 太平洋プレート 力がたまる
図は動きを分かりやすくしたイメージです。岩盤の向きや深さ、実際に地震が起きる場所は、図とは違います。
  1. 1

    海の岩盤が、2枚もぐり込む

    東京の下では、南からフィリピン海プレートが、東から太平洋プレートが沈み込んでいます。

  2. 2

    岩盤に、力がたまる

    岩盤どうしがくっついて動けない所に、少しずつ力がたまります。

  3. 3

    耐えきれず、地震になる

    限界がくると、地震になります。次にどこで起きるかは、前もって決まっていません。

関東大震災と同じ地震なの?

そなえ

少し違います。関東大震災は、相模湾から房総沖へのびる海底の溝「相模トラフ」で起きた、M7.9の地震です。国がいま切迫していると見ているのは、もう一回り小さいM7クラスの地震です。関東大震災のタイプも、長い目で備える対象に入っています。

1923年の関東大震災の死者・行方不明者は約10万5千人で、そのうち約9万2千人が火災で亡くなったとされています。M(マグニチュード)は地震そのものの大きさを表す数字です。

いつ起きるの?

そなえ

いつかは、誰にも分かりません。ただ国は、M7クラスの地震は「いつ発生してもおかしくない」と考えて備える必要がある、としています。

これから30年以内に、M7クラスが起きる確率約70%
関東大震災のタイプ(M8クラス)は
ほぼ0〜6%
どちらも国の地震調査研究推進本部の評価で、2026年1月1日時点の数字です。約70%は、1703年から1923年までの220年に8回起きたことから計算しています。

約70%は、東京の真下だけでなく南関東のどこかで起きる確率です。「◯月に起きる」という話を見ても、日時は予測できません。

1703年元禄関東地震
M7.9〜8.2
この間に8回220年の間に
M7クラスの地震
1923年関東大震災
(大正関東地震)M7.9
1987年千葉県東方沖
M6.7
いま2026年

「この間に8回」は特定の年の地震ではなく、期間全体の回数です。1923年のあと、余震を除くM7クラスは1931年(埼玉県北部 M6.9)と1987年の2回です(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県、島を除く)。

南海トラフと、どっちが先?

そなえ

順番は分かりません。30年以内の確率は南海トラフが60%〜90%程度以上(別の計算のしかたでは20%〜50%)、こちらは約70%ですが、どちらが先かを示す数字ではありません。家具の固定や水・トイレの備えは、どちらの地震にも役に立ちます。

国の報告書は、江戸時代の安政の地震を例に、2つの地震が短い間に続けて起きるおそれにも触れています。

うちの町は?

町の名前で、
調べてみる。

国が「対策を緊急に進める」と決めた地域の一覧と、照らし合わせます。東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県は全域が入っています。

押して試す

住所で、近くの危険と逃げる場所を見る

正式な名前は「首都直下地震緊急対策区域」です。1都9県の309市区町村で、内閣府の一覧は2015年3月31日現在のものです(2026年11月1日に内閣府のページで確認)。

起きたら、どうなるの?

そなえ

国が2025年12月に新しくまとめた想定です。特に被害が大きくなるとして選ばれた「都心南部直下地震」(M7.3)の場合で、実際の被害は場所によって大きく違います。

火事約7割

亡くなる人と、全壊・焼失する建物の約7割は、火事が原因という想定です。

帰宅約840万人

平日の昼に起きて電車などが止まった場合に、その日のうちに帰るのが難しい人の数です。

暮らし電気・水・ガス

直後の停電は約1,600万軒、断水は約1,400万人。水道やガスは、戻るまで1か月ほど、またはそれ以上かかる見込みです。

こわい数字には、
続きがあります。

約1.8万人

国の想定で、亡くなる人がいちばん多くなる場合の数です。冬の夕方に風速8mという悪い条件が重なった場合で、同じ風速の夏の昼なら約5,000人です。この地震が次に必ず起きるという意味でもありません。国の想定は前回(2013年)の約2.3万人から減りました。避難生活などで亡くなる「災害関連死」は、この数とは別に約1.6万〜4.1万人と推計されています。

備えると、これだけ減らせます。

約72%減

感震ブレーカーを、みんながつける

火事で亡くなる人。設置率が今の20%から100%になった場合。約12,000人 → 約3,400人

87%減

建物を、地震に強くする

揺れで全壊する建物。耐震化率100%相当(木造は2000年の基準)の場合。約112,000棟 → 約15,000棟

約8割減

家具を、倒れないように固定する

家具などで亡くなる人(冬の深夜)。実施率が今の約36%から100%になった場合。約1,100人 → 約200人(参考値)

どれも国の試算で、地震の型や時間帯などの前提があります。国は2026年6月の計画で、死者と全壊・焼失棟数を今後10年で半分以下にする目標を立てました。

東京都の想定は?

都が2022年5月にまとめた想定では、同じ都心南部直下地震で都内の死者6,148人、建物被害194,431棟、帰宅困難者約453万人、避難者約299万人です(冬の夕方・風速8m)。23区の約6割が震度6強以上になるとしています。これは国の想定の東京都分(死者約6,100〜8,000人)とは別の計算です。都は国の電気の見込みや災害関連死の計算に異論を示していて、新しい想定を2027年3月をめどにまとめる予定です。

起きたら

この3つだけ、
覚えておいてください。

  1. 1

    まず、頭を守る

    丈夫な机の下など、安全な場所へ。あわてて外へ飛び出しません。揺れている間は、無理に火を消そうとしなくて大丈夫です。

  2. 2

    揺れがおさまったら、火を確かめる

    落ち着いて火を始末し、火が出たら消します。身の危険を感じたら無理をせず、ブレーカーを切り、ガスの元栓を締めて避難場所へ。

  3. 3

    むやみに、帰らない

    みんなが一度に動くと、救助や消火のじゃまになり、自分も集団で転ぶ事故などにあうおそれがあります。原則3日間は、安全な場所にとどまります。

家にいるとき、会社にいるときは?

そなえ

揺れがおさまったら、いる場所が安全かを確かめます。安全なら、むやみに動かないのが基本です。

揺れがおさまったら確かめる

建物やまわりに、火や崩れそうな所がないかを見ます。

家にいる

急ぎの助けがいらなければ、避難所へ行かず家で過ごします(在宅避難)。避難所は定員を大きく超えるおそれがあるためです。

会社・学校にいる

勤務先や学校のルールと指示に従って、その場にとどまります。国の指針は、会社に3日分の水や食料などを備えるよう求めています。

外出先・移動中

施設の係の人の案内に従います。行き場がないときは、帰れない人を受け入れる「一時滞在施設」へ。場所は市区町村や都道府県の情報で確かめます。

いる場所が危ないときは、とどまりません。大きな火事が迫ってきたら、声を掛け合って避難場所へ。海の近くや川沿いで大きな揺れを感じたり、津波警報が出たりしたら、すぐ高台などの安全な場所へ逃げます。

帰宅できないときは、どうするの?

そなえ

あわてて歩き出さず、原則3日間は安全な場所で待ちます。はじめの3日間は人の命を救うのに大切な時間で、道路を救助や消火に使うためです。

はじめに家族に知らせる

災害用伝言ダイヤル171やSNSなど、いくつかの方法を使います。携帯の基地局は、1日後に約半分(51%)が止まる想定です。

待つ原則3日間

行政の支援で早く帰れることも、4日目以降も動けないこともあります。発表や施設の案内を確かめます。

帰る少しずつ分かれて

おおむね4日目以降が目安です。電車の運転再開や道の混み方、トイレを使える場所を確かめて、時間をずらして帰ります。

国の報告書は「皆が動けば、皆が動けなくなる」と書き、車・バイク・自転車で移動したり、迎えに行ったりすることも控えるよう求めています。小さな子のお迎えや介護などの事情があるときは、下の「よくある質問」を見てください。

じゃあ、今日は何をすればいい?

そなえ

まずはこの3つです。お金をかけずにできます。全部を一度にやらなくて大丈夫ですよ。

  1. 1

    逃げる場所を確かめる

    住所を入れると、近くの危険と逃げる場所が地図で分かります。

    住所で調べる
  2. 2

    家族と「すぐ帰らない」を決める

    離れているときの連絡のしかたと、子どもを誰が迎えに行くかを話しておきます。

    171の使い方
  3. 3

    寝る場所を、見直す

    倒れてきそうな家具から、布団やベッドを離します。

    家具の固定
できたら、次はこれ

感震ブレーカーをつける。水・食料・トイレを最低3日分、できれば1週間分備える。1981年より前の建物や、2000年以前の木造の家なら、耐震診断を市区町村に聞いてみる。

うちに必要な量を計算する

順番はこのサイトの考えです。

買うなら、まず

この3つから。

人数分の量は計算機で確かめられます。

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よくある
質問

「◯月に起きる」という話は本当?

日時を言い当てることはできません。国の資料も、首都直下地震は「いつ、どこで発生するのか予測できない」と書いています。大きな災害のあとには、SNSでデマが広がるおそれもあります。うわさを見たら、広める前に国や気象庁の発表を確かめましょう。

南海トラフ地震と、どっちが先に起きますか?

順番は分かりません。どちらも「いつ」を言い当てることはできず、確率の数字を比べても順番は分かりません。国の報告書は、短い間に続けて起きるおそれにも触れています。どちらか一方だけと決めずに備えましょう。

国の一覧に町が入っていなければ安心?

そうとは言えません。一覧に入っていなくても、地震の被害がないという意味ではありません。揺れや火事、土砂災害の危険は、市区町村のハザードマップで確かめましょう。

子どもを迎えに行ってはいけませんか?

禁止ではありません。国の指針も、小さな子のお迎えや家族の介護など、やむを得ない事情で動くことはあると書いています。そのときは自分の判断に責任を持って動き、動く人は家庭で1人にするなど、人数を増やさない工夫を求めています。学校や保育施設の引き渡しのルールを、普段から確かめておきましょう。

家が無事なら、避難所へ行かなくていい?

急ぎの助けがいらなければ、国は家で過ごす「在宅避難」を勧めています。避難所が定員を大きく超えるおそれがあるためです。そのために、水や食料などを最低3日分、できれば1週間分備えておきます。家が危ないときや火が迫っているときは、迷わず避難してください。

今日は、1つだけ。

住所と6問で、わが家で確かめたいことが分かります。

わが家の備えを診断する
このページの出典(18件・2026年11月1日確認)

公的機関の資料をもとに編集部がまとめました。専門家の監修は受けていません。お住まいの地域の情報は、市区町村の案内を優先してください。