
まず、これだけ覚えれば大丈夫です。
- 1いつ起きるかは、
誰にも分からない。 - 2揺れのあとは、
火事に気をつける。 - 3すぐに帰らない。
備えると、被害は減らせる。
首都直下って、そもそも何?
東京とそのまわりの地域で起きる、大きな地震のことです。1つの決まった地震の名前ではなく、国は場所の違う地震をいくつも想定しています。
- 1
海の岩盤が、2枚もぐり込む
東京の下では、南からフィリピン海プレートが、東から太平洋プレートが沈み込んでいます。
- 2
岩盤に、力がたまる
岩盤どうしがくっついて動けない所に、少しずつ力がたまります。
- 3
耐えきれず、地震になる
限界がくると、地震になります。次にどこで起きるかは、前もって決まっていません。
関東大震災と同じ地震なの?
少し違います。関東大震災は、相模湾から房総沖へのびる海底の溝「相模トラフ」で起きた、M7.9の地震です。国がいま切迫していると見ているのは、もう一回り小さいM7クラスの地震です。関東大震災のタイプも、長い目で備える対象に入っています。
1923年の関東大震災の死者・行方不明者は約10万5千人で、そのうち約9万2千人が火災で亡くなったとされています。M(マグニチュード)は地震そのものの大きさを表す数字です。
いつ起きるの?
いつかは、誰にも分かりません。ただ国は、M7クラスの地震は「いつ発生してもおかしくない」と考えて備える必要がある、としています。
- 関東大震災のタイプ(M8クラス)は
- ほぼ0〜6%
- どちらも国の地震調査研究推進本部の評価で、2026年1月1日時点の数字です。約70%は、1703年から1923年までの220年に8回起きたことから計算しています。
約70%は、東京の真下だけでなく南関東のどこかで起きる確率です。「◯月に起きる」という話を見ても、日時は予測できません。
M7.9〜8.2
M7クラスの地震
(大正関東地震)M7.9
M6.7
「この間に8回」は特定の年の地震ではなく、期間全体の回数です。1923年のあと、余震を除くM7クラスは1931年(埼玉県北部 M6.9)と1987年の2回です(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県、島を除く)。
南海トラフと、どっちが先?
順番は分かりません。30年以内の確率は南海トラフが60%〜90%程度以上(別の計算のしかたでは20%〜50%)、こちらは約70%ですが、どちらが先かを示す数字ではありません。家具の固定や水・トイレの備えは、どちらの地震にも役に立ちます。
国の報告書は、江戸時代の安政の地震を例に、2つの地震が短い間に続けて起きるおそれにも触れています。

うちの町は?
町の名前で、
調べてみる。
国が「対策を緊急に進める」と決めた地域の一覧と、照らし合わせます。東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県は全域が入っています。
押して試す
住所で、近くの危険と逃げる場所を見る正式な名前は「首都直下地震緊急対策区域」です。1都9県の309市区町村で、内閣府の一覧は2015年3月31日現在のものです(2026年11月1日に内閣府のページで確認)。
起きたら、どうなるの?
国が2025年12月に新しくまとめた想定です。特に被害が大きくなるとして選ばれた「都心南部直下地震」(M7.3)の場合で、実際の被害は場所によって大きく違います。
亡くなる人と、全壊・焼失する建物の約7割は、火事が原因という想定です。
平日の昼に起きて電車などが止まった場合に、その日のうちに帰るのが難しい人の数です。
直後の停電は約1,600万軒、断水は約1,400万人。水道やガスは、戻るまで1か月ほど、またはそれ以上かかる見込みです。
こわい数字には、
続きがあります。
約1.8万人
国の想定で、亡くなる人がいちばん多くなる場合の数です。冬の夕方に風速8mという悪い条件が重なった場合で、同じ風速の夏の昼なら約5,000人です。この地震が次に必ず起きるという意味でもありません。国の想定は前回(2013年)の約2.3万人から減りました。避難生活などで亡くなる「災害関連死」は、この数とは別に約1.6万〜4.1万人と推計されています。
備えると、これだけ減らせます。
感震ブレーカーを、みんながつける
火事で亡くなる人。設置率が今の20%から100%になった場合。約12,000人 → 約3,400人
建物を、地震に強くする
揺れで全壊する建物。耐震化率100%相当(木造は2000年の基準)の場合。約112,000棟 → 約15,000棟
家具を、倒れないように固定する
家具などで亡くなる人(冬の深夜)。実施率が今の約36%から100%になった場合。約1,100人 → 約200人(参考値)
どれも国の試算で、地震の型や時間帯などの前提があります。国は2026年6月の計画で、死者と全壊・焼失棟数を今後10年で半分以下にする目標を立てました。
都が2022年5月にまとめた想定では、同じ都心南部直下地震で都内の死者6,148人、建物被害194,431棟、帰宅困難者約453万人、避難者約299万人です(冬の夕方・風速8m)。23区の約6割が震度6強以上になるとしています。これは国の想定の東京都分(死者約6,100〜8,000人)とは別の計算です。都は国の電気の見込みや災害関連死の計算に異論を示していて、新しい想定を2027年3月をめどにまとめる予定です。
起きたら
この3つだけ、
覚えておいてください。
- 1
まず、頭を守る
丈夫な机の下など、安全な場所へ。あわてて外へ飛び出しません。揺れている間は、無理に火を消そうとしなくて大丈夫です。
- 2
揺れがおさまったら、火を確かめる
落ち着いて火を始末し、火が出たら消します。身の危険を感じたら無理をせず、ブレーカーを切り、ガスの元栓を締めて避難場所へ。
- 3
むやみに、帰らない
みんなが一度に動くと、救助や消火のじゃまになり、自分も集団で転ぶ事故などにあうおそれがあります。原則3日間は、安全な場所にとどまります。
家にいるとき、会社にいるときは?
揺れがおさまったら、いる場所が安全かを確かめます。安全なら、むやみに動かないのが基本です。
建物やまわりに、火や崩れそうな所がないかを見ます。
急ぎの助けがいらなければ、避難所へ行かず家で過ごします(在宅避難)。避難所は定員を大きく超えるおそれがあるためです。
勤務先や学校のルールと指示に従って、その場にとどまります。国の指針は、会社に3日分の水や食料などを備えるよう求めています。
施設の係の人の案内に従います。行き場がないときは、帰れない人を受け入れる「一時滞在施設」へ。場所は市区町村や都道府県の情報で確かめます。
いる場所が危ないときは、とどまりません。大きな火事が迫ってきたら、声を掛け合って避難場所へ。海の近くや川沿いで大きな揺れを感じたり、津波警報が出たりしたら、すぐ高台などの安全な場所へ逃げます。
帰宅できないときは、どうするの?
あわてて歩き出さず、原則3日間は安全な場所で待ちます。はじめの3日間は人の命を救うのに大切な時間で、道路を救助や消火に使うためです。
災害用伝言ダイヤル171やSNSなど、いくつかの方法を使います。携帯の基地局は、1日後に約半分(51%)が止まる想定です。
行政の支援で早く帰れることも、4日目以降も動けないこともあります。発表や施設の案内を確かめます。
おおむね4日目以降が目安です。電車の運転再開や道の混み方、トイレを使える場所を確かめて、時間をずらして帰ります。
国の報告書は「皆が動けば、皆が動けなくなる」と書き、車・バイク・自転車で移動したり、迎えに行ったりすることも控えるよう求めています。小さな子のお迎えや介護などの事情があるときは、下の「よくある質問」を見てください。

じゃあ、今日は何をすればいい?
まずはこの3つです。お金をかけずにできます。全部を一度にやらなくて大丈夫ですよ。
- 1住所で調べる
逃げる場所を確かめる
住所を入れると、近くの危険と逃げる場所が地図で分かります。
- 2171の使い方
家族と「すぐ帰らない」を決める
離れているときの連絡のしかたと、子どもを誰が迎えに行くかを話しておきます。
- 3家具の固定
寝る場所を、見直す
倒れてきそうな家具から、布団やベッドを離します。
感震ブレーカーをつける。水・食料・トイレを最低3日分、できれば1週間分備える。1981年より前の建物や、2000年以前の木造の家なら、耐震診断を市区町村に聞いてみる。
うちに必要な量を計算する順番はこのサイトの考えです。
買うなら、まず
この3つから。
人数分の量は計算機で確かめられます。
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よくある
質問
「◯月に起きる」という話は本当?
日時を言い当てることはできません。国の資料も、首都直下地震は「いつ、どこで発生するのか予測できない」と書いています。大きな災害のあとには、SNSでデマが広がるおそれもあります。うわさを見たら、広める前に国や気象庁の発表を確かめましょう。
南海トラフ地震と、どっちが先に起きますか?
順番は分かりません。どちらも「いつ」を言い当てることはできず、確率の数字を比べても順番は分かりません。国の報告書は、短い間に続けて起きるおそれにも触れています。どちらか一方だけと決めずに備えましょう。
国の一覧に町が入っていなければ安心?
そうとは言えません。一覧に入っていなくても、地震の被害がないという意味ではありません。揺れや火事、土砂災害の危険は、市区町村のハザードマップで確かめましょう。
子どもを迎えに行ってはいけませんか?
禁止ではありません。国の指針も、小さな子のお迎えや家族の介護など、やむを得ない事情で動くことはあると書いています。そのときは自分の判断に責任を持って動き、動く人は家庭で1人にするなど、人数を増やさない工夫を求めています。学校や保育施設の引き渡しのルールを、普段から確かめておきましょう。
家が無事なら、避難所へ行かなくていい?
急ぎの助けがいらなければ、国は家で過ごす「在宅避難」を勧めています。避難所が定員を大きく超えるおそれがあるためです。そのために、水や食料などを最低3日分、できれば1週間分備えておきます。家が危ないときや火が迫っているときは、迷わず避難してください。

このページの出典(18件・2026年11月1日確認)
- 内閣府「首都直下地震対策」
- 中央防災会議「首都直下地震対策検討ワーキンググループ 報告書概要」(2025年12月19日)
- 中央防災会議「同 報告書説明資料」(2025年12月19日)
- 中央防災会議「同 報告書」(2025年12月19日)
- 中央防災会議「都心南部直下地震の被害想定【定量的な被害量】」(2025年12月19日)
- 内閣府「首都直下地震緊急対策推進基本計画の変更の概要」(2026年6月12日閣議決定)
- 内閣府「首都直下地震緊急対策区域指定市区町村一覧」
- 内閣府「災害発生時における大規模な帰宅困難者等の発生への対策に関するガイドライン」(2026年1月)
- 地震調査研究推進本部「相模トラフ沿いの地震」
- 地震調査研究推進本部「長期評価結果一覧」(2026年1月1日での算定)
- 地震調査研究推進本部「相模トラフ沿いの地震活動の長期評価(第二版)概要資料」
- 内閣府 広報ぼうさい No.39(関東大震災の被害)
- 気象庁「地震から身を守るために」
- 東京消防庁「地震 その時10のポイント」
- 東京都防災会議「東京都の新たな被害想定 概要資料」(2022年5月25日)
- 東京都「『首都直下地震の被害想定と対策について』に対する都の見解」(2025年12月)
- 東京都「国の首都直下地震における被害想定の分析と首都東京の強靭化に向けた都の見解」(2026年6月)
- 広報東京都 2025年9月号(携帯トイレ)
公的機関の資料をもとに編集部がまとめました。専門家の監修は受けていません。お住まいの地域の情報は、市区町村の案内を優先してください。