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台風・大雨発表 2026.06.09掲載 2026.11.01

氾濫特別警報とは?古座川の記録と、出る前に動く理由

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  • 一次資料 12 件
  • bichiku編集部
5時35分古座川への発表6月3日
225棟台風第6号の住家被害6月9日17時時点の速報
35人けがをした方6月9日17時時点の速報

SUMMARY

要点をまとめると

01氾濫特別警報は、対象の川で氾濫が起きているか差し迫っているときに出る、レベル5の情報です。

022026年5月29日に始まった仕組みで、6月3日には台風第6号で和歌山県の古座川に出ました。

03出たときは浸水が広がっていてもおかしくないので、レベル4までに避難します(2026年11月1日時点)。

TO DO

今すぐやること

  1. 1近くの川が氾濫の情報の対象かを気象庁の一覧で調べる
  2. 2小さな川が近いなら、洪水キキクルの見方を覚える
  3. 3ハザードマップで自宅の浸水の深さを見ておく
  4. 4レベル4までに避難する先を家族で決める

そもそも氾濫特別警報とは?

対象の川で氾濫が起きているか、差し迫っているときに出る、レベル5の情報です。

たとえるなら鍋が吹きこぼれ始めた合図に近いものです。火を弱めるなら、その前に動く必要があります。

  1. 1川の水位が上がるレベル3やレベル4の情報が出ます。ここで避難を考えます。
  2. 2氾濫が差し迫るレベル5氾濫特別警報が出ます。
  3. 3身の安全を確保すでに浸水が広がっていることもあります。

気象庁「新たな防災気象情報 よくある質問」の説明をやさしくしました

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この記事の流れ

氾濫特別警報とは?古座川の記録と、出る前に動く理由

読者

これが出てから逃げても間に合いますか?

すでに浸水が広がっていてもおかしくない段階です。気象庁は、この情報が出る前のレベル4までに避難するよう呼びかけています。

そなえ

「特別警報」と聞くと身構えますが、「氾濫特別警報」は初めて聞いたという方も多いと思います。2026年に新しくできた情報だからです。「どの川に出るのか」「近くの小さな川はどうなるのか」「出たらどうすればいいのか」が分からないままだと、いざというときに迷ってしまいます。

この記事は、気象庁、消防庁、内閣府の公式資料を2026年11月1日時点で確かめてまとめました。台風第6号の被害の数字は2026年6月9日17時時点の速報です。避難の判断は、市町村の案内を優先してください。

01この記事でわかること(3行まとめ)

  • 何か:川の氾濫が起きているか、差し迫っているときに出るレベル5の情報です。2026年5月29日に始まった仕組みの中で新設されました。
  • 実例:6月3日5時35分に、台風第6号のもとで和歌山県の古座川に出ました。8時50分にレベル2氾濫注意報へ切り替わっています。
  • 動き方:出てからでは遅いことがあります。レベル4までの段階で、危険な場所から離れます。

02氾濫特別警報とは、どんな情報?

読者

これが出てから逃げても間に合いますか?

すでに浸水が広がっていてもおかしくない段階です。気象庁は、この情報が出る前のレベル4までに避難するよう呼びかけています。

そなえ

正式には「レベル5氾濫特別警報」といいます。気象庁は、対象とする川で氾濫が発生しているか、差し迫っている状況になった場合に出すと説明しています。出たときは、すでに氾濫が起きて浸水が広がっていてもおかしくない、危険な状況です。

新しい防災気象情報は2026年5月29日に始まりました。以前の「洪水警報」「洪水注意報」は廃止され、川の種類によって伝え方が分かれました。氾濫の特別警報は、このとき新しくできたものです。

法令では「洪水の特別警報」という言い方が使われていますが、実際に発表される名前は「レベル5氾濫特別警報」です。気象庁によると、一般の人へのアンケートで、川があふれる現象の名前は「氾濫」の方が良いという結果が得られたためです。

以前の「洪水警報」とはどう違う?

2026年5月より前は、川の増水の危険は主に「洪水警報」で伝えられていました。今は、川の区分によって情報の名前が分かれます。気象庁は、大きな川では大雨のピークのあとに水位が上がることが多く、大雨のピークと氾濫の危険が高まるタイミングが大きくずれることがあると説明しています。そこで、中小の川は低い土地の浸水と同じ「大雨」の情報にまとめ、大きな川は「氾濫」の情報として川ごとに伝える形になりました。

川の区分以前の情報今の情報
対象の大きな川(洪水予報河川)洪水警報レベル3氾濫警報
それ以外の川洪水警報レベル3大雨警報

特別警報の発表の基準について、気象庁は「台風や集中豪雨等により河川の氾濫の起こるおそれが著しく大きくなることが予想される場合」としています。特別警報の対象となるような現象の例として、気象庁は、東日本の広い範囲で川の氾濫などの大きな被害をもたらし、100人以上の死者・行方不明者を出した「令和元年東日本台風」の大雨を挙げています。

03氾濫の情報には、どんな段階がある?

1早めにレベル3氾濫警報高齢者などは避難します。他の人も準備をします。
2ここまでに避難氾濫のレベル4危険警報危険な場所から避難します。
3最も高い段階レベル5氾濫特別警報命の危険が迫っています。直ちに身の安全を確保します。

川の氾濫に関する情報は、5段階の警戒レベルに合わせて発表されます。それぞれの段階で、とる行動が違います。

情報とる行動
レベル2氾濫注意報ハザードマップなどで、避難先や避難経路を確かめる
レベル3氾濫警報高齢者などは危険な場所から避難する。他の人も避難の準備をする
氾濫のレベル4危険警報危険な場所から避難する。避難指示がなくても自分で判断する
レベル5氾濫特別警報命の危険が迫っている。直ちに身の安全を確保する

市町村からの避難情報と、気象庁の情報は別のものです。多くの場合、気象庁の情報は市町村の避難指示より先に出ます。そのため気象庁は、レベル3やレベル4の情報が出たら、避難指示が出ていなくても、キキクルや川の水位の情報を見て自分で判断するよう呼びかけています。

04台風第6号のとき、古座川で何があった?

消防庁の資料によると、レベル5氾濫特別警報は6月3日5時35分に、和歌山県の古座川水系古座川に発表されました。8時50分には、レベル2氾濫注意報へ切り替えられています。古座川は、古座川町と串本町にかかる川として、気象庁の対象の川の一覧に載っています。

  • 和歌山県は、6月3日1時に災害対策本部を設置し、同日16時30分に廃止しました。
  • 消防庁は、発表と同じ5時35分に災害対策本部の体制へ切り替え、5時36分に和歌山県に適切な対応と被害の報告を要請しました。
  • 6月9日17時時点で、発令されていた避難指示などはすべて解除されています。

この台風では、三重県、奈良県、愛知県、鹿児島県、沖縄県でも災害対策本部が設置されました。古座川の周辺でどのように水が動いたかの詳しい分析は、この記事で開いた資料には書かれていません。

05台風第6号の被害はどのくらい?(6月9日17時時点)

消防庁の第11報による、都道府県からの報告の数字です。速報のため、今後変わることがあります。亡くなった方と行方不明の方の欄には報告がありません。

項目全国の合計うち和歌山県
けがをした方35人1人
半壊1棟報告なし
床上浸水24棟報告なし
床下浸水88棟6棟
一部破損112棟報告なし
住家被害の合計225棟6棟

被害は広い範囲の都道府県から報告されました。住家の被害が多いのは鹿児島県の59棟、埼玉県の57棟、茨城県の38棟です。床上浸水は、埼玉県で12棟、三重県で10棟、徳島県で2棟が報告されています。

06氾濫特別警報は、どの川に出る?

読者

近くの小さな川にも出ますか?

対象は1級河川などの主要な川です。近くの川が一覧にあるかは、気象庁のページで調べられます。

そなえ

対象は、これまで指定河川洪水予報が行われている川で、1級河川などの主要な川です。すべての川に出るわけではありません。気象庁のホームページに対象の一覧があり、自分の近くの川が入っているかを調べられます。

9月にも例があります。内閣府の資料によると、9月8日には愛知県と岐阜県を流れる庄内川を対象に、18時20分から9日0時40分までレベル5氾濫特別警報が発表されました。

水位が上がっても、川からあふれたとは限らない例もあります。同じ資料では、庄内川水系の矢田川で氾濫発生水位に達したものの、調査の結果、川からの氾濫はなく、内水(排水できなかった雨)による浸水と判断されたと報告されています。

庄内川の例のあった9月8日は、愛知県で24時間の雨が9月の平年の1か月の雨に相当する200ミリを超え、名古屋で1時間に104.5ミリを観測しました。9月11日8時時点で、愛知県の住家の被害は249棟、けがをした方は41人と報告されています(8月27日からの大雨などを合わせた資料の数字です)。

07近くの川が小さい場合は、どこを見る?

読者

小さな川は情報が出ないのですか?

「大雨」の情報の中で呼びかけられます。レベル3大雨警報などが出たら、洪水キキクルで近くの川の危険度を見てください。

そなえ
氾濫の情報対象の川1級河川などの主要な川です。川を特定して氾濫の情報が出ます。
大雨の情報それ以外の川「大雨」の情報の中で呼びかけられます。洪水キキクルで確かめます。

対象の一覧に入っていない川でも、氾濫は起きます。その危険は、「大雨」の情報の中で呼びかけられます。たとえば以前の洪水警報は、対象の川では「レベル3氾濫警報」に、それ以外の川では「レベル3大雨警報」に変わりました。

  • 洪水キキクルを見ます。中小の川の氾濫の危険性を、地図で詳しく確かめられます。
  • 大雨の情報が出たら、近くの川を見ます。レベル3大雨警報やレベル4大雨危険警報が出たら、今いる場所の近くの川の危険度を洪水キキクルで確かめます。
  • 浸水キキクルも見ます。洪水キキクルは川の氾濫の危険度を、浸水キキクルは低い土地の浸水の危険度を示します。両方を見ると、どちらの危険が高まっているかを区別できます。
  • 川そのものを見に行きません。危険なので、情報は屋内で確かめます。

中小の川は、大雨の浸水と同じようなタイミングで危険度が上がることが多いと、気象庁は説明しています。一方、大きな川は、大雨のピークのあとに水位が上がることが多く、雨が弱まってから危険が高まることがあります。雨がやんでも、すぐに安心しないことが大切です。

もう1つ、知っておきたいことがあります。「大雨」の情報は、川の水位の実況ではなく、雨の状況から洪水の危険度を見積もった洪水キキクルのデータで発表が判断されます。そのため、川の管理者が出す水位の情報(氾濫危険情報など)とそろって出るとは限りません。どちらかが出たら、避難を考える合図と受け止めてください。

08レベルが下がったら、もう安全?

古座川の情報は、レベル5から3時間15分後にレベル2へ切り替わりました。切り替えの理由は、この記事で開いた資料には書かれていません。ただ、情報のレベルが下がっても、すぐに元の暮らしに戻れるとは限りません。

  • 避難指示は、市町村が出したり解除したりします。解除されたかどうかは、市町村の案内で確かめます。
  • 氾濫が起きた所では、水がすぐには引かないことがあります。流れている水や、深さの分からない水には入りません。
  • 大きな川は上流の雨が遅れて届きます。自分の所で雨がやんでも、水位が上がることがあります。
  • 家が水につかったら、片付けの前に写真を撮っておくと、あとの手続きに役立ちます。

09出る前に、何を確認しておく?

対象の川か気象庁の一覧で調べます。
浸水の深さハザードマップで見ます。
避難の分担レベル3とレベル4で誰が動くかを決めます。
  • 自宅や職場の近くの川が、氾濫の情報の対象かどうかを調べます。
  • 市町村のハザードマップで、浸水の深さと避難先を見ます。
  • レベル3なら誰が動くか、レベル4なら全員でどこへ行くかを決めておきます。
  • 避難先へ行くのが危ないときの行き先を考えます。気象庁は、川から少しでも離れた、近くの頑丈な建物の上の階に移ることも挙げています。
  • 夜や明け方に出ることも考えます。古座川の発表は朝5時35分でした。暗いうちは足元が見えにくいので、夜になる前に動くかどうかを、夕方の情報で考えます。

10確かめる先・相談先

  • 発表中の情報:気象庁ホームページの「あなたの街の防災情報」。
  • 川の危険度:気象庁の「洪水キキクル」「浸水キキクル」、国土交通省の「川の防災情報」。
  • 対象の川:気象庁の「指定河川洪水予報 河川予報区一覧」。川の名前や、自分の市町村の名前で探せます。
  • 避難情報:住んでいる市町村のホームページ、防災行政無線、緊急速報メール。
  • 浸水のおそれ:市町村のハザードマップ、国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」。

よくある質問

氾濫特別警報はいつから始まりましたか?

2026年5月29日に新しい防災気象情報の運用が始まり、その中で新設されました。

洪水警報はなくなったのですか?

廃止されました。対象の川では「レベル3氾濫警報」、それ以外の川では「レベル3大雨警報」として伝えられます。

古座川の特別警報はどのくらい続きましたか?

6月3日5時35分に発表され、8時50分にレベル2氾濫注意報へ切り替えられました。

レベルが下がったら、すぐ家に帰っていいですか?

市町村の避難情報が解除されたかを確かめてください。大きな川は、雨のピークのあとに水位が上がることも多いです。

対象の川はどこで調べられますか?

気象庁の「指定河川洪水予報 河川予報区一覧」で調べられます。

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出典(12件)

公的機関などの資料をもとに編集部がまとめました。専門家の監修は受けていません。

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