SUMMARY
要点をまとめると
01気象庁の予報では冬の気温は高めの見込みですが、短い間に大雪になることはあります。
02国土交通省などは11月末までの冬用タイヤへの交換を呼びかけています。
03大雪の予報が出たら不要不急の外出を控え、出るなら装備を積みましょう。
04立ち往生では一酸化炭素中毒に注意してください(2026年11月1日時点)
TO DO
今すぐやること
- 111月末までに冬用タイヤに替え、プラットホームを見る
- 2チェーンの付け方を試し、車に積む
- 3スコップ、毛布、防寒具、モバイルバッテリーを積む
- 4燃料は早めに入れておく
- 5大雪の予報が出たら、出かける予定を見直す
そもそも立ち往生とは?
雪道で車が動けなくなり、その場で止まってしまうことです。
たとえるなら1台が詰まると後ろも動けなくなる、細い通路の行列のようなものです。
- 1雪が強まる短い間に積もる、路面が凍る
- 2車が止まるノーマルタイヤや坂で動けなくなる
- 3列が伸びる通行止めの解除に時間がかかることがある
国土交通省「大雪に対する国土交通省緊急発表」をやさしく言い換えています。
この記事をスライドで理解する(6枚)
1 / 6大雪の立ち往生に備える 車の準備と動けなくなったときの対応
暖冬なら雪の準備はいらない?
予報は季節全体の傾向です。1回ごとの大雪がないという意味ではありません。
そなえこの冬の見通しは?雪は少ないの?
車の準備で確認することは?
雪道で動けなくなったらどうする?
まず、これだけ。
- 111月末までに冬用タイヤに替え、プラットホームを見る
- 2チェーンの付け方を試し、車に積む
- 3スコップ、毛布、防寒具、モバイルバッテリーを積む
- 4燃料は早めに入れておく
雪道を走る予定があるけれど、この冬はどのくらい雪が降るのか。普段あまり雪が降らない地域に住んでいて、チェーンも持っていない。そんな人は、大雪で車が動けなくなったらどうしようと心配になるかもしれません。
そこで、気象庁の季節予報、消防庁の雪の被害のまとめ、国土交通省の緊急発表とポスターなどを2026年11月1日時点で確かめました。11月のうちにできる準備と、動けなくなったときの対応をまとめます。
01この記事でわかること(3行まとめ)
- 10月20日の3か月予報では気温は高めの見込みです。ただ、短い間の大雪がないという意味ではありません。
- 国土交通省などは、11月末日までの冬用タイヤへの交換を呼びかけています。
- 大雪の予報が出たら、まず不要不急の外出を控えます。立ち往生では一酸化炭素中毒に注意します。
02この冬の見通しは?雪は少ないの?
暖冬なら雪の準備はいらない?
予報は季節全体の傾向です。1回ごとの大雪がないという意味ではありません。
そなえ気象庁の予報は次のとおりです。確率は、平年より高いか、平年並か、低いかなどの可能性を示します。
| 予報 | 期間 | 気温 | 雪の量(降雪量) |
|---|---|---|---|
| 3か月予報(10月20日発表) | 11月から1月 | 北日本は高い確率50%、東・西日本と沖縄・奄美は高い確率60% | 北日本日本海側は平年並または少ない確率がともに40% |
| 寒候期予報(9月18日発表) | 冬(12月から2月) | 北日本は平年並または高い確率がともに40%、東・西日本は高い確率60%、沖縄・奄美は高い確率70% | 北日本日本海側は平年並または少ない確率がともに40%、東・西日本日本海側は少ない確率50% |
3か月予報の降水量は、東日本太平洋側と西日本、沖縄・奄美で多い確率50%です。これらは季節全体の傾向を示すものです。1回ごとの大雪がないという意味ではありません。予報は更新されるので、気象庁の最新の発表を見てください。
実際に2026年1月19日には、国土交通省と気象庁が、北日本から西日本の日本海側を中心に大雪が5日以上続くおそれがあるとして緊急発表をしました。このときは、普段雪の少ない太平洋側の一部でも大雪になるおそれがあるとしていました。発表時の予想では、1月22日12時までの24時間降雪量は多いところで北陸地方100cm、東北地方70cmなどでした。気象庁は交通障害のほか、なだれや水道管の凍結への注意も呼びかけていました。
03昨冬の雪の被害はどのくらいだった?
消防庁の「今冬の雪による被害状況等」(令和7年11月1日から令和8年4月30日まで、5月12日時点の速報)によると、昨冬の被害は次のとおりです。今後数字が変わることもあります。住家被害の内訳は全壊4棟、半壊14棟、一部破損1,389棟、床下浸水4棟です。
| 項目 | 数 |
|---|---|
| 死者 | 72人 |
| 重傷者 | 361人 |
| 軽傷者 | 671人 |
| 住家被害の合計 | 1,411棟 |
亡くなった72人のうち、屋根の雪下ろしなど除雪作業中の方が60人で、そのうち52人は65歳以上でした。なお、この数字に交通事故や転倒によるものは含まれません(除雪作業中のものは含みます)。月別の死者は1月が39人、2月が29人で、都道府県別では新潟25人、秋田15人、北海道10人、青森8人の順です。ですから、ここでの数字は車の立ち往生の被害を表すものではありません。雪の害は車だけでなく、家の周りの作業でも起きるということです。
04車の準備で確認することは?
冬用タイヤならいつのでも大丈夫?
溝が新品時から50%摩耗すると、プラットホームが出ます。出ていたら冬用タイヤとしては使えません。
そなえ- 11月末日までに冬用タイヤへ交換する
- 冬用タイヤの使用限度「プラットホーム」が出ていないかを見る
- タイヤチェーンを積み、付け方を試しておく
- スコップや砂などの冬用装備を積む
- 燃料は十分に入れておく
国土交通省、雪センター、日本自動車タイヤ協会のポスターは、次のことを伝えています。
- 12月は、直近10年(平成28年度から令和7年度)で大規模滞留が7回起きている
- 冬用タイヤの溝が新品時から50%摩耗すると、使用限度を示すプラットホームが表面に出る。こうなったタイヤは冬用タイヤとしては使えない
- ノーマルタイヤで積雪・凍結道路を走るのは法令違反
滞留とは、車が動けずに長く並んで止まることです。ポスターに示された反則金は、大型7千円、普通6千円、二輪6千円、原付5千円です。プラットホームは、タイヤの溝の中にある印のことです。
実例もあります。国土交通省の緊急発表の資料によると、令和8年1月2日からの大雪では、E2広島岩国道路・山陽道でノーマルタイヤの車による立ち往生が起き、通行止めの解除に最大17時間かかりました。同じ月の11日と12日のタイヤチェックでは、約3,000台のノーマルタイヤの車について高速道路の利用を断っています。
05車に積んでおくものは?
国土交通省北海道開発局の資料「今冬の大雪・暴風雪に関する取組」が、外出時の備えの一例として挙げているのは次のものです。天候などに合わせて考えてください。
| 種類 | 例 |
|---|---|
| 雪から抜け出す道具 | スコップ、スノーヘルパー、けん引ロープ、ブースターケーブル |
| 寒さへの備え | 防寒具、手袋、毛布、長靴 |
| 雪を落とす道具 | スノーブラシ |
| 連絡手段 | モバイルバッテリー、車載充電器 |
| そのほか | 十分な燃料 |
緊急発表の資料には、毛布、食料・飲料、スコップ、滑り止めの砂を入れたペットボトルの絵も載っています。砂は、タイヤが空回りしたときの滑り止めです。国土交通省の北陸雪害対策技術センターは、軽油は低温で凍り出すおそれがあるので寒冷地仕様のものを使うよう案内しています。
06大雪の予報が出たら出かけていいの?
緊急発表は、大雪が予想される地域では、テレワークの活用などを含めて不要不急の外出を控えるよう呼びかけました。外出が必要なときは、時間に十分な余裕を持ちます。やむを得ず車で出るときは、冬用タイヤの装着、チェーンの携行と早めの装着、スコップや砂などの携行を求めています。
こんな状況も想定しておきましょう。
- 高速道路と並行する国道が同時に通行止めになることがある(予防的通行止め)
- 公共交通機関にも大規模で長時間の遅れや運休が起きるおそれがある
- 気象や交通の情報は短い時間で変わることがある
国が管理する道路では、大雪のときに急な上り坂などで大型車が立ち往生しやすい場所を「予防的通行規制区間」として、優先して除雪しています。令和7年度は全国で243区間(約3,500km)です。通り道に入っていないかは、国土交通省のページで調べられます。安全に走るのが難しいときは、無理をせず最寄りのサービスエリアやパーキングエリア、道の駅などで天候の回復を待つよう、北海道開発局の資料は呼びかけています。
07雪道で動けなくなったらどうする?
- ハザードランプや停止表示板などで、止まっていることを周りに知らせる
- 助けを呼ぶときは、できるだけ場所を正確に伝える(国道では道路脇に1kmごとにある標識を見る)
- 警察は110番、消防は119番。JAFのロードサービスは#8139
- 車内で待つ間は、低体温症、凍傷、一酸化炭素中毒に十分注意する
低体温症は、体温が下がりすぎて体の働きが弱まる状態です。上に挙げた防寒具や毛布は、こうしたときのために積んでおきます。
08車内の一酸化炭素中毒はどう防ぐの?
窓を少し開けておけば大丈夫だよね?
風向きや窓の開け方によっては危険があります。雪でマフラーをふさがれないよう気を配ります。
そなえ一酸化炭素は、排気ガスに含まれる有害なガスです。国土交通省の北陸雪害対策技術センターは、雪でマフラーがふさがれると一酸化炭素中毒の危険があるとして、駐車するときはエンジンを切るよう案内しています。
北海道開発局の資料は、窓を開けていても、風向きや窓の開け方などの条件によっては一酸化炭素中毒の危険があると注意しています。「窓を少し開ければ大丈夫」と思い込まないようにしましょう。
具合が悪くなったときは、すぐに110番や119番へ連絡してください。救助の指示があるときは、それに従ってください。
09雪道の運転で気をつけることは?
国土交通省の北陸雪害対策技術センターの「雪みちの備え」は、雪道の運転の基本を次のように案内しています。
| 場面 | 気をつけること |
|---|---|
| 乗る前 | 車の雪を全部落とす。ガラスの凍結や霜を取る。靴の雪も落とす。燃料の残量を見る |
| 発進 | 急にクラッチをつなぐとタイヤが空回りする。マニュアル車は2速で、オートマ車はクリープ現象を使ってやんわり動き出す |
| ブレーキ | フットブレーキだけに頼らず、下り坂や交差点ではエンジンブレーキも使う |
| カーブ | カーブの手前の直線でブレーキを終える |
| 吹雪 | 日中でもライトをつける。地吹雪ではハザードランプで後ろの車に知らせ、速度を落とす |
| 駐車 | サイドブレーキは凍って戻らないおそれがあるので引かない(オートマ車はP、マニュアル車はギアを1速かバック)。ワイパーを立てる。エンジンを切る |
車の種類や道路の状況で正しい操作は変わることがあります。取扱説明書や現地の案内も見てください。地吹雪のときは、視線誘導のポールを目印に慎重に走るよう案内されています。慣れない人は、無理に走らず予定を変えることも選択肢です。
10雪下ろしや除雪のときに気をつけることは?
昨冬亡くなった方の多くは除雪作業中でした。国土交通省は「雪下ろし安全10箇条」をまとめています。
- 安全な装備で行う(最重要)
- はしごは固定する
- 作業は2人以上で行う
- 足場の確認を行う
- 雪下ろしのときは周りに雪を残す
- 屋根から雪が落ちてこないか注意する
- 除雪道具や安全対策用具の手入れ点検を行う
- 除雪機の雪詰まりはエンジンを切ってから棒などで取り除く
- 携帯電話を身につける
- 無理はしない
1人での作業は、事故が起きたときに発見が遅れるおそれがあります。家族や近所の人と協力しましょう。自宅の雪は道路に出さないよう、北海道開発局の資料は呼びかけています。交通事故や通行の妨げになる場合があるためです。
11確かめる先・相談先
- 雪の見通し:気象庁「季節予報」
- 道路の通行止め:各高速道路会社、国土交通省の地方整備局、日本道路交通情報センター
- 災害時の情報のまとめ:国土交通省「防災ポータル」
- 雪道で救助が必要なとき:警察110番、消防119番、JAF#8139
- 地域の除雪の相談:住んでいる市区町村
よくある質問
この冬は雪が少ないのですか?
9月18日の予報では東・西日本の日本海側で少ない確率50%です。ただ季節全体の傾向で、1回ごとの大雪がないという意味ではありません。
冬用タイヤへの交換はいつまでですか?
国土交通省などのポスターは11月末日までの交換を呼びかけています。
ノーマルタイヤで雪道を走ってもいいですか?
ノーマルタイヤでの積雪・凍結道路の走行は法令違反とポスターに書かれています。
雪で車が動けなくなったらどこに連絡しますか?
救助を求めるときは警察110番、消防119番です。JAFは#8139です。場所をできるだけ正確に伝えます。
車内で待つときに窓を開けていれば安全ですか?
窓を開けていても、風向きや窓の開け方などの条件によっては一酸化炭素中毒の危険があるとされています。
大雪の日に車で出かけてもいいですか?
国土交通省は、大雪が予想される地域では不要不急の外出を控えるよう呼びかけています。やむを得ないときは装備を整え、時間に余裕を持ちます。
用意するなら
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次にやること
出典(8件)
- 気象庁「季節予報」3か月予報(2026年10月20日発表)・寒候期予報(2026年9月18日発表)
- 消防庁「今冬の雪による被害状況等(令和7年11月1日〜令和8年4月30日)」(令和8年5月12日)
- 国土交通省・気象庁「大雪に対する国土交通省緊急発表」(令和8年1月19日)
- 国土交通省ほか「令和8年度版 立ち往生抑制啓発ポスター(シーズン前)」
- 国土交通省 北陸雪害対策技術センター「雪みちの備え」
- 国土交通省 北海道開発局「今冬の大雪・暴風雪に関する取組」
- 国土交通省「大雪時の予防的通行規制区間」
- 国土交通省「雪下ろし安全10箇条」
公的機関などの資料をもとに編集部がまとめました。専門家の監修は受けていません。

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