SUMMARY
要点をまとめると
01ハザードマップとは、浸水や土砂災害のおそれがある区域を色で示した地図です。
02国土交通省のハザードマップポータルサイトに住所を入れると自宅の危険を調べられます。
03色がなくても安全とは限りません。
04逃げる先と道、動くタイミングまで決めましょう(2026年11月1日時点)。
TO DO
今すぐやること
- 1ハザードマップポータルサイトに自宅の住所を入れる
- 2洪水、土砂災害、高潮、津波を順に切り替えて見る
- 3市区町村のハザードマップも開く
- 4災害ごとの逃げる先と道を決める
- 5動くタイミングを家族で共有する
そもそもハザードマップとは?
災害のおそれがある区域を色で示した地図です。
たとえるなら町の「水や土砂が来そうな場所」を色塗りした案内図です。
- 1調べる住所を入れて、自宅の色を見ます。
- 2読む凡例で、水の深さや区域の意味を確かめます。
- 3決める逃げる先と道、動くタイミングを決めます。
国土交通省・国土地理院「ハザードマップポータルサイト」と内閣府の資料の説明をやさしくしました。
この記事をスライドで理解する(6枚)
1 / 6ハザードマップとは?見方と自宅の危険の調べ方を解説
うちの地域は「0.5〜3m」の色です。どのくらいですか?
1階の床より上まで水が来る想定です。その地図の凡例でも確かめましょう。
そなえどこで見られますか?
自宅の危険はどう調べますか?
色が付いていなければ安全ですか?
まず、これだけ。
- 1ハザードマップポータルサイトに自宅の住所を入れる
- 2洪水、土砂災害、高潮、津波を順に切り替えて見る
- 3市区町村のハザードマップも開く
- 4災害ごとの逃げる先と道を決める
「ハザードマップを見ておきましょう」と言われても、どこで見るのか、色が何を表すのか分からない。自宅に色が付いていたらどうすればいいのか、付いていなければ安心なのか。そんな疑問を持つ人は少なくないはずです。
この記事は、国土交通省と国土地理院のハザードマップポータルサイト、国土交通省の「水害ハザードマップ作成の手引き」、内閣府の資料を2026年11月1日時点で確かめてまとめました。画面の名前や機能は変わることがあるので、最新の表示は公式サイトで確かめてください。
01この記事でわかること(3行まとめ)
- ハザードマップは、災害のおそれがある区域を色で示した地図です。全国分をハザードマップポータルサイトで見られます。
- 調べ方は住所を入れるだけです。地図全体をつかんだら、市区町村のハザードマップで細かい点を確かめます。
- 色がない場所が安全とは限りません。見終わったら、逃げる先と道、動くタイミングまで決めます。
02ハザードマップとは何ですか?
内閣府の資料は、ハザードマップを「浸水や土砂災害が発生するおそれの高い区域を着色した地図」と説明しています。ハザードは「危険のもと」という意味です。地図を見ると、自分の家や職場にどの災害のおそれがあり、水害ならどのくらいの深さになると想定されているかが分かります。
災害ごとに別の地図があります。ハザードマップポータルサイトの「わがまちハザードマップ」では、次の種類を選べます。
| 種類 | 何の災害か |
|---|---|
| 洪水 | 川の水があふれる |
| 内水 | 大雨を下水道などで流しきれず、町に水がたまる |
| ため池 | ため池の決壊で水が流れ出す |
| 高潮 | 台風などで海面が上がり、海水があふれる |
| 津波 | 津波で陸に水が入る |
| 土砂災害 | がけ崩れ、土石流、地すべり |
| 火山 | 噴火による災害 |
同じページには、地震の「地震防災・危険度マップ」の入口も別にあります。洪水の地図で色がなくても、土砂災害の地図では色が付く場所があります。1枚だけ見て終わりにしないようにしましょう。
03どこで見られますか?
まず使いたいのは、国土交通省が運営するハザードマップポータルサイトです。中身は次の2つに分かれています。
| 名前 | どんなものか | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| 重ねるハザードマップ | 国や都道府県などが作った災害リスク情報を、全国共通の地図に重ねて表示する | 自宅と周りの危険をまとめて見る |
| わがまちハザードマップ | 市町村が公開しているハザードマップへのリンク集 | 避難場所などを含めて、地域の詳しい地図を見る |
順番は「重ねる」で全体をつかみ、「わがまち」で細かく確かめる、が分かりやすいでしょう。これはこのサイトの考えです。ポータルサイトのよくある質問も、最新で詳しい情報は市町村のハザードマップで確かめるよう案内しています。分からないときは、役所の防災の窓口にも聞いてみましょう。
04自宅の危険はどう調べますか?
国土地理院の操作マニュアル(令和7年3月)をもとに、手順をまとめました。パソコンでもスマホでも使えます。
- ハザードマップポータルサイトを開きます。
- 「住所から探す」に住所を入れます。今いる場所を調べるなら「現在地から探す」を押します。
- 地図が開き、その場所で想定される災害のリスクと、避難のときのポイントが文字で表示されます。
- 洪水、土砂災害、高潮、津波のアイコンを順に押し、地図の色を見ます。
- 画面に出る凡例(色の説明)と見比べます。
- 「○○市のハザードマップを見る」から、市町村の地図を開きます。
文字の表示だけで終わらせないのがコツです。洪水と高潮の両方のリスクがある場所では、浸水が最も深くなる災害の情報だけが文字で出ます。災害ごとの深さは、それぞれのアイコンで確かめます。文字の欄の背景色は、白、黄色、橙色、桃色、赤色の順にリスクが高いことを示します。
スマホで開けないときは?
よくある質問によると、スマホのSafariでは、「わがまちハザードマップ」の選択後に地図の画面へ移動しないことが確認されています。Edge、Chrome、Firefoxでは確認されていないので、別のブラウザーで試してください。「重ねる」の表示がおかしいときは、ブラウザーのキャッシュを消すと直ることがあります。
住所の場所は正確に出ますか?
住所検索や現在地の検索には誤差があり、ちょうどその場所の情報が出ないことがあります。ポータルサイトは、1点だけでなく周りの何か所かも見て、面で把握するよう勧めています。自宅の周りだけでなく、職場、学校、よく通る道も調べておくと役立ちます。
05色は何を表していますか?
うちの地域は「0.5〜3m」の色です。どのくらいですか?
1階の床より上まで水が来る想定です。その地図の凡例でも確かめましょう。
そなえ水害の地図の色は、水の深さを表します。国土交通省の手引きは、どこの地図でも読めるように、次の6段階を標準としています。色は、浅いところの薄い黄色から、深くなるにつれて橙色、赤色、紫色に近づきます。
| 想定の深さ | 目安 |
|---|---|
| 0.5m未満 | 1階の床の高さより低い |
| 0.5〜3m | 1階の床より上まで水が来る |
| 3〜5m | 2階の床の高さを超える |
| 5〜10m | 一般的な家の2階が水没する |
| 10〜20m | 5mを上回る深さを示す区分 |
| 20m以上 | さらに深い区分 |
深さは、その地点の地面からの深さです。海面からではありません。市町村によっては色や区分が少し違うことがあり、「重ねる」でも6または8段階で表示されます。必ずその地図の凡例で確かめてください。また、いくつかの川で浸水が想定される地点では、最も深くなる川の数字が表示されます。
土砂災害の色は何が違いますか?
土砂災害の地図は、深さではなく区域を示します。どちらも都道府県知事が指定します。
| 区域 | 意味 |
|---|---|
| 土砂災害警戒区域 | 土砂災害が起きると、命や体に危害が生じるおそれがある区域 |
| 土砂災害特別警戒区域 | 警戒区域のうち、命や体に著しい危害が生じるおそれがある区域。開発の制限や建物の構造の規制がある |
「想定最大規模」と「計画規模」はどう違いますか?
洪水の地図には、前提にした雨の大きさが2種類あります。
- 想定最大規模:その地域で想定できる最大の雨です。1年にその規模を超える雨が降る確率は、おおむね1000分の1です。
- 計画規模:川の整備の目標にする雨です。確率はおおむね10分の1から200分の1です。
「100分の1」は、100年に1回来るという意味ではありません。よくある質問によると、100年の間に2回以上起きることも、一度も起きないこともあり、起きた翌年でも確率は同じ100分の1です。迷ったら、まず想定最大規模で自宅の深さを見ましょう。これはこのサイトの考えです。
06色が付いていなければ安全ですか?
うちは色がないから、何もしなくていい?
安全とは限りません。周りより低い土地やがけのそばなら、避難情報を参考に必要に応じて避難しましょう。
そなえそうとは限りません。色がない理由は、大きく2つあります。
- 今の想定では、被害の危険がある場所に入っていない。
- その場所のデータがまだ作られていない、または反映されていない。
浸水の想定は計算の結果です。手引きの説明文の例は、色がない場所は「計算上では浸水しない場所」で、雨の降り方によっては地図に示されていない場所でも浸水し、深くなる場合があるとしています。土砂災害警戒区域も、人家などがある場所を対象に指定されるので、山あいの道路のように家がない場所では、危険があっても色が付かないことがあります。
国土交通省と内閣府は、色がなくても、周りより低い土地やがけのそばなら、市区町村の避難情報を参考に、必要に応じて避難するよう案内しています。付近に小さな沢やがけがないか、自分の目でも見ておきましょう。
「重ねる」のほうが細かいから正確ですか?
拡大できることと、正確なことは別です。ポータルサイトは次の点に注意するよう書いています。
- 地面の高さと計算の両方に誤差があり、隣どうしでも2メートル以上の差が表示されることがある。
- 載っている情報が最新でない場合がある。
- 拡大できても、精度や誤差の詳しいことは、作った機関の情報で確かめる必要がある。
「家の前までは色があるのに、うちは色がない」というときは、色がある場所と同じように注意しておくと安心です。これはこのサイトの考えです。
07色が付いていたら、引っ越すしかありませんか?
色が付いている家は、もう住めないのですか?
地図は逃げ方を考えるためのものでもあります。逃げる先と道、動くタイミングを決めることから始めましょう。
そなえそうとは言えません。このサイトでは、ハザードマップを、住めるかどうかを決める地図というより、逃げ方を考えるための地図と考えています。内閣府は、ハザードマップと「避難行動判定フロー」をあわせて確かめ、自分のとる行動を決めるよう案内しています。LINE公式アカウント「内閣府防災」(@bosai)でも判定フローを使えます。
水害では、次の3つの条件がそろえば、自宅にとどまる「屋内安全確保」も考えられます。1つでも当てはまらなければ、立ち退いて避難します。
- 家屋倒壊等氾濫想定区域(激しい流れや川岸の削れで家が倒れるおそれのある区域)に入っていない。
- 浸水の深さより高い部屋がある。
- 水が引くまでの不便を我慢でき、水や食料などの備えが十分にある。
家屋倒壊等氾濫想定区域と、水が引くまでの時間の目安である浸水継続時間は、市町村の地図に載っていないことがあります。そのときは「重ねる」の情報も見て、市区町村に問い合わせましょう。手引きによると、家屋倒壊等氾濫想定区域の境界は厳密なものではありません。土砂災害の危険がある区域は、立ち退いて避難するのが原則です。
08見たあとにやることは何ですか?
- 自宅に印を付ける。職場や学校にも付けます。
- 災害ごとの危険を書き出す。洪水は何メートルか、土砂災害の区域に入るか、津波や高潮はどうかを見ます。
- 逃げる先を決める。その災害に対応した指定緊急避難場所、安全な親戚や知人の家、ホテルなどが候補です。
- 道を確かめる。川沿い、がけの下、周りより低い道を避けられるか、地図の上でたどります。「重ねる」には道路冠水想定箇所などの情報もあります。
- 動くタイミングを決める。避難に時間がかかる家族がいれば、警戒レベル3で動きます。ほかの人も警戒レベル4までに危険な場所から離れます。
- 家族と共有する。印刷機能もあります。冷蔵庫など、見える場所に貼っておくと便利です。これはこのサイトの工夫です。
「避難」は学校や公民館に行くことだけではありません。内閣府は、安全な場所にいる人は避難場所に行く必要はないとしています。一方で、逃げる先もハザードマップで安全かどうかを確かめる必要があります。
09職場や旅行先でも調べたほうがいいですか?
調べておくと役に立ちます。国土交通省の手引きは、住民だけでなく、旅行者や通勤、通学の人もどこにいても水害の危険が分かるように、色と深さの区分を原則として統一するとしています。どこの地図でも、同じ読み方で見当をつけられます。
- 職場と学校:平日の昼間に長くいる場所です。自宅とは別の危険があるかもしれません。子どもの学校の周りも見ておきましょう。
- 親戚や知人の家:逃げる先の候補にするなら、そこが安全か、途中の道はどうかを見ます。内閣府も、場所と道が安全かをハザードマップで確かめるよう案内しています。
- 旅行先:「現在地から探す」を使えば、住所を知らなくても調べられます。海や川、山の近くに泊まるときに役立ちます。これはこのサイトの考えです。
- 引っ越し先の候補:住む前に災害ごとの地図を見ておくと、逃げ方を具体的に考えられます。これもこのサイトの考えです。
現在地の検索は、端末の設定によっては実際の場所と違う地点が出ることがあります。地図で周りの様子を見て、合っているかも確かめましょう。一度に全部調べなくても構いません。まず自宅、次に平日にいる場所、という順で十分です。
10地図を読むときに、ほかに知っておくことは?
- 想定どおりに起きるとは限りません。手引きは、前提の条件から外れると結果が変わることを住民が理解する必要があるとしています。
- 古い地図のままにしないでください。浸水の想定は追加や見直しがあり、新しい情報が反映されるまで時間がかかることもあります。年に1回など、日を決めて見直しましょう。これはこのサイトの考えです。
- 土地の成り立ちも手がかりになります。「重ねる」では、地形の分類や、過去の災害を伝える自然災害伝承碑も見られます。
- 避難場所も重ねて見られます。指定緊急避難場所のほか、2026年7月13日からは地理院地図に載っている指定避難所も「すべての情報から選択」で表示できるようになりました。
11確かめる先・相談先
- 全国の地図:国土交通省・国土地理院「ハザードマップポータルサイト」
- 詳しい地図、避難場所:お住まいの市区町村の防災の窓口
- 色の意味や前提の条件:地図を作った機関(「各種データの出典と掲載数」のページで分かります)
- 大雨のときの今の危険度:気象庁「キキクル」
実際に避難するかどうかは、公的機関の呼びかけと市区町村の案内を優先してください。
よくある質問
ハザードマップはどこで見られますか?
国土交通省のハザードマップポータルサイトで全国分を見られます。詳しいことは、市区町村のハザードマップや防災の窓口で確かめましょう。
ハザードマップで色がない場所は安全ですか?
安全とは限りません。想定に入っていない、データが未整備といった場合があります。周りより低い土地やがけのそばは特に注意しましょう。
スマホで「わがまちハザードマップ」が開けません。
公式のよくある質問によると、スマホのSafariで地図の画面に移動しないことが確認されています。Edge、Chrome、Firefoxで試してください。
「重ねる」と市町村の地図で表示が違います。なぜですか?
作り方や更新の時期、表示の仕方が同じでない場合があるためです。最新で詳しい情報は、市町村のハザードマップで確かめましょう。
浸水の深さはどこから測っていますか?
その地点のおおよその地面の高さからの深さです。海面からの深さではありません。
自宅に色があったら、必ず外へ避難しますか?
原則は立ち退いて避難します。水害では3つの条件を満たせば自宅にとどまることも考えられますが、土砂災害の危険がある区域は立ち退くのが原則です。市区町村の案内を優先してください。
次にやること
出典(12件)
- 国土交通省・国土地理院「ハザードマップポータルサイト」
- ハザードマップポータルサイト「わがまちハザードマップ」
- ハザードマップポータルサイト「よくある質問」
- ハザードマップポータルサイト「新機能の紹介」
- ハザードマップポータルサイト「各種データの出典と掲載数」
- 国土地理院「重ねるハザードマップ操作マニュアル」(令和7年3月)
- 国土交通省「ハザードマップポータルサイトを活用して災害に備えよう」(令和7年6月5日)
- 国土交通省「水害ハザードマップ作成の手引き」
- 国土交通省「土砂災害防止法の概要」
- 内閣府「避難行動判定フロー」
- 内閣府・消防庁「新たな避難情報に関するポスター・チラシ」
- 内閣府「避難情報等について」(令和8年3月改定 スライド形式)
公的機関などの資料をもとに編集部がまとめました。専門家の監修は受けていません。

保険・支援
非常食・備蓄
地震対策