11月2日 防災庁が発足しました暮らしで変わることと、国の5つの要請

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保険・支援公開 2026.11.05

地震保険は必要か?入るか決める考え方と補償の範囲

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  • bichiku編集部
30〜50%火災保険に対する金額の範囲建物5,000万円、家財1,000万円が限度
約2,500万円全壊の住宅の新築費用の平均東日本大震災の例
約400万円公的支援と義援金の合計同じ例
70.8%地震保険の付帯率2025年度の全国平均

SUMMARY

要点をまとめると

01地震保険が必要かは、被災後のお金を自分で用意できるかで変わり、一律には言えません。

02火災保険だけでは地震の損害は補償されず、公的支援には限りがあります。

03一方で金額は火災保険の30〜50%までで、再建費用の全額は出ません。

04貯蓄とローンを見て判断しましょう(2026年11月1日時点)。

TO DO

今すぐやること

  1. 1火災保険の証券を出し、地震保険が付いているか見る
  2. 2建物と家財のそれぞれの金額を書き出す
  3. 3全損のときの保険金と貯蓄で何か月暮らせるか計算する
  4. 4日本損害保険協会の試算で保険料の目安を調べる
  5. 5付ける場合の保険料と割引を保険会社か代理店に聞く

そもそも地震保険とは?

地震、噴火、津波による建物と家財の損害を補償する、政府と保険会社が共同で運営する保険です。

たとえるなら家を元どおりにする費用というより、被災後に生活を立て直すための当面の資金です。

  1. 1火災保険に付ける地震保険だけでは入れません。途中からも付けられます。
  2. 2金額を決める火災保険の30〜50%の範囲で決めます。
  3. 3損害の程度で受け取る全損、大半損、小半損、一部損の4段階です。

財務省「地震保険制度の概要」と日本損害保険協会の説明をやさしくしました。

この記事をスライドで理解する(6枚)

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この記事の流れ

地震保険は必要か?入るか決める考え方と補償の範囲

読者

国がなんとかしてくれるのでは?

支援金は全壊で家を建てる場合でも最大300万円です。内閣府は、公的な支援だけでは十分な金額とはいえないと説明しています。

そなえ

火災保険の手続きで「地震保険はどうしますか」と聞かれて、よく分からないまま決めた人は多いと思います。保険料は毎年かかりますし、地震が来なければ使いません。かといって、家が壊れたときのお金を考えると不安です。

この記事では、財務省、損害保険料率算出機構、日本損害保険協会、内閣府の公式資料を2026年11月1日時点で確かめ、入るかどうかを決めるための材料をまとめました。特定の保険や加入を勧める記事ではありません。「必要かどうか」は家計や住まいで変わるので、最後は保険会社や代理店に条件を聞いて決めてください。

01この記事でわかること(3行まとめ)

  • 地震保険がないと、火災保険だけでは地震の損害は補償されません。地震が原因の火災も同じです。
  • 家の再建費用を全部まかなう保険ではありません。金額は火災保険の30〜50%までで、目的は当面の生活の立て直しです。
  • 決め手は「被災後のお金を自分で用意できるか」です。貯蓄、住宅ローン、持ち家か賃貸かで考えます。

02地震保険は、何を補償する保険ですか?

地震は対象外火災保険地震と関係ない火事などの保険です。地震が原因の倒壊や火事、津波の損害は補償されません。
地震専用地震保険地震、噴火、津波を原因とする火災、損壊、埋没、流失を補償します。火災保険とセットで入ります。

財務省の説明では、地震保険は、地震、噴火、これらによる津波を原因とする火災、損壊、埋没、流失の被害を補償する地震災害専用の保険です。対象は、居住用の建物と家財です。家財とは、家具や家電、衣類など、生活に使う物のことです。

大事なのは、火災保険との違いです。

こんな損害火災保険地震保険
地震で家が倒れた補償されない対象
地震で起きた火事で焼けた補償されない対象
地震が原因の火事が燃え広がった補償されない対象
津波で家が流された補償されない対象
地震と関係ない普通の火事対象対象外

「火事の保険に入っているから、地震の火事も出る」と思いがちですが、そうではありません。なお、火災保険の特約に「地震火災費用特約」がある例もあります(内閣府の資料にある火災保険の標準例)。付いているか、いくら出るかは契約で違うので、証券を見て保険会社に聞いてください。

対象にならない物もあります。工場や事務所専用の建物、1個または1組の価額が30万円を超える貴金属・宝石・骨とう、通貨、有価証券、預貯金証書、印紙、切手、自動車などです。

03入らなかったら、公的な支援だけで足りますか?

読者

国がなんとかしてくれるのでは?

支援金は全壊で家を建てる場合でも最大300万円です。内閣府は、公的な支援だけでは十分な金額とはいえないと説明しています。

そなえ

判断の出発点は、被災したときにいくらかかり、公的な支援でいくら出るかです。内閣府は、次の例を示しています。

東日本大震災で全壊した住宅の例金額
新築費用の平均約2,500万円
公的支援と義援金の合計約400万円
差(日本損害保険協会の計算)約2,100万円

公的な支援の中心は被災者生活再建支援金です。全壊した家を建てるか買う場合で、基礎支援金100万円と加算支援金200万円を合わせて最大300万円です(内閣府のリーフレット、2026年6月作成)。世帯が1人の場合は4分の3です。1つの市町村で10世帯以上が全壊した災害などが対象で、一部損壊は支給の対象の区分に入っていません。

家の再建だけではありません。東日本大震災で支援金を申請した人の45.5%は、住宅の再建以外に50万円以上の費用をかけていました(日本損害保険協会の説明)。引っ越しや仮住まい、家財の買い替えなどです。住宅ローンが残っていると、前の家のローンを返しながら新しい家のローンを組む「二重ローン」になることもあります。一方で、災害復興住宅融資という低い利率の融資など、支援金以外の制度もあります。使える制度は市区町村や金融機関に聞けます。

これは1つの例で、全ての災害に当てはまる数字ではありません。ただ内閣府は、公的な支援金や義援金だけでは住宅と生活の再建に十分な金額とはいえないと説明しています。

04地震保険に入れば、家を建て直せますか?

100%全損保険金額の100%
60%大半損保険金額の60%
30%小半損保険金額の30%
5%一部損保険金額の5%

時価が限度です。2017年1月1日以降に始まった契約の区分です。

全額は出ないと考えておいたほうが現実に近いです。日本損害保険協会も「再建費用の全額をまかなう設計ではなく、当面の暮らしを支えることが目的」と説明しています。理由は、金額に上限があるからです。

  • 金額の上限:火災保険の保険金額の30〜50%の範囲で決めます。建物は5,000万円、家財は1,000万円が限度です。
  • 受け取る割合:損害の程度で4段階に分かれ、全損で100%、大半損で60%、小半損で30%、一部損で5%です(2017年1月1日以降に始まった契約)。時価が限度です。
  • 使い道:決められていません。住宅の再建や修理のほか、ローンの返済、引っ越し、当面の生活費にも使えます。

建物と家財の損害の程度は、それぞれ別に判定されます。

たとえば建物の地震保険金額が1,000万円なら、全損で1,000万円、大半損で600万円、小半損で300万円、一部損で50万円です(このサイトの計算。時価が限度)。保険料の金額は別の記事「地震保険はいくら?」にまとめました。

05どんなときは保険金が出ませんか?

入る前に、出ない場合も知っておきましょう。

  • 損害が一部損に至らない場合。建物なら主要構造部の損害が時価の3%未満などです。主要構造部とは、基礎、柱、壁、屋根などです。
  • 門、塀、垣、エレベーター、給排水設備などの付属物だけの損害。
  • 地震などの発生日の翌日から数えて10日を過ぎてから起きた損害。
  • 地震などのときの紛失や盗難。
  • 故意や重大な過失、法令違反による損害。戦争や内乱による損害。

損害の程度は保険会社の調査員が判定します。自治体のり災証明書の判定と一致しない場合があります。1回の地震で出す保険金の総額には12兆円(2026年8月時点)の限度があり、超えると削減されることがあります。東日本大震災では削減なく支払われました。

06持ち家と賃貸、マンションで考え方はどう違いますか?

読者

賃貸でも入れるのですか?

家財だけで入れます。建物は所有者が入るものです。家財の火災保険に入っているかを先に見てください。

そなえ
住まい契約の対象考える点
持ち家(戸建て)建物と家財を別々に建物と家財の両方に火災保険があるか。ローンが残っているか
分譲マンション専有部分と家財。共用部分は管理組合管理組合が共用部分の地震保険に入っているか。修繕積立金は足りるか
賃貸家財だけ。建物は所有者家財の火災保険に入っているか。買い替えや引っ越しの費用

家財の地震保険に入るには、家財の火災保険に入っている必要があります。賃貸でも家財だけで入れます。

耐震性の高い建物に住んでいても、家財は別に考える材料があります。日本損害保険協会が集計した東日本大震災の支払状況では、全損と半損を合わせた件数の割合は、建物で約2割、家財で約5割でした。

マンションでは、共用部分の修理費で住民の負担や合意が問題になることがあります。日本損害保険協会は、修繕積立金が足りず、被害の少なかった階の住民の反対で修復が進まなかった例を挙げています。管理組合の加入状況は、管理会社か理事会に聞けます。

07地震が少ない地域なら、要らないですか?

地域で保険料に差があるのは、地震のリスクが地域で違うからです。保険金額1,000万円、1年、割引なしの基本料率は、北海道や熊本県のロ構造で11,200円、東京都のロ構造で41,100円です(2022年10月1日以降に始まる契約)。

ただ、保険料の低い地域なら被害が起きないわけではありません。保険料の区分で最も低い1等地に入る熊本県と石川県でも、2016年の熊本地震と2024年の能登半島地震で多くの保険金が支払われました(金額はこのあとの表にあります)。日本損害保険協会は、今後30年間に震度5弱以上の揺れに見舞われる確率は、日本のほとんどの地域で26%〜100%と説明しています。同協会によると、気象庁の震度階級関連解説表では、耐震性の低い木造の建物は震度5弱で壁に軽いひび割れが生じることがあり、家財は震度5弱から食器が落ちるなどの被害が出始めるとされています。

自宅の揺れやすさは、市町村のハザードマップや地震調査研究推進本部の資料で調べられます。低い地域に住んでいるなら、保険料も低いので、負担と受け取れる金額を実際の数字で比べるのが分かりやすいと思います(このサイトの考えです)。

08入るか決めるときの考え方は?

読者

結局、入ったほうがいいのですか?

このサイトでは言い切りません。被災後のお金を自分で用意できるかが軸です。家計に当てはめて、保険会社に条件を聞いて決めましょう。

そなえ
貯蓄再建や引っ越しの費用を出しても生活費が残るか。
住宅ローン建て直すと二重のローンにならないか。
収入被災で収入が止まらないか。
地域と建物地図で見た危険と、続けられる保険料か。

このサイトの考えです。特定の結論を勧めるものではありません。

日本損害保険協会は、生活再建の資金が足りなくなる可能性がある人の例として、貯蓄が少ない人、被災で収入が途絶える可能性が高い人、不意の出費の資金調達が難しい人を挙げています。業界団体の説明なので、これも材料の1つとして読んでください。ここから先は、公的資料をもとにしたこのサイトの考えです。

見る点加入を検討する理由になりやすい入らない判断の理由になりうる
貯蓄再建や引っ越しの費用を出すと生活費が残らない建て直しや住み替えの費用を貯蓄で出せる
住宅ローン残高が多い。建て直すと二重のローンになるローンがない、または少ない
収入勤め先や自分の事業が被災すると収入が止まる被災地の外からの収入がある
家族の事情子どもの学校や介護で、住む場所の確保を急ぐ親族の家など、頼れる住まいがある
地域と建物地図で揺れや津波の危険が大きい保険料が家計を圧迫し、続けられない

どちらが正しいという話ではありません。入らない場合は、その分を貯蓄に回す、耐震化や家具の固定に使うといった別の備えを考えておくと、判断がはっきりします。共済にも地震の補償がある場合があります。補償される範囲はどの保険や共済かで違うので、各団体に確かめてください。

09みんな入っているのですか?

損害保険料率算出機構によると、2025年度に契約された火災保険(住宅)のうち、地震保険を付けた割合は全国平均で70.8%でした。2025年度末の契約件数は2,200万7,610件です。どちらも過去最高です。

ただ、周りが入っているから自分にも必要、とは言えません。自分の家計で考えるための目安として見てください。

支払いの実績は次のとおりです(2025年3月31日現在。損害保険料率算出機構の資料)。

地震支払件数保険金
2011年 東北地方太平洋沖地震826,474件約1兆2,897億円
2016年 熊本地震215,883件約3,913億円
2024年 能登半島地震113,575件約1,042億円

東北地方太平洋沖地震の保険金は、同機構の推定で揺れなどの損壊が8割強、津波が2割弱、火災が1%未満です。津波の来ない内陸に住む人にも関係がある数字です。

10途中からでも入れますか?

火災保険に入っていれば、契約期間の途中でも地震保険を付けられます。地震保険だけの契約はできません。火災保険に入るときは原則セットで案内され、希望しない場合はその旨を申込書に記載すれば、付けないこともできます。

注意点が2つあります。日本損害保険協会は、手続きに時間がかかる場合があり、地震の発生時や南海トラフ地震臨時情報の発表時などは、すぐに加入できないことがあると案内しています。また財務省の広報誌によると、大規模地震対策特別措置法に基づく警戒宣言が出ると、解除まで対象の地域では新たに契約できません。

保険料は1年ごとの負担だけでなく、地震保険料控除という税の仕組みも関係します。所得税は最高5万円、住民税は最高2万5千円を所得から差し引けます。

11今の契約を確かめる順番は?

11証券を出す火災保険の証券か案内を用意します。
22地震保険の欄を見る建物と家財のそれぞれを見ます。
33家計に当てはめる何か月暮らせるか書き出します。
44保険会社に聞く保険料、割引、始まる日を聞きます。
  1. 証券を出します。火災保険の証券か、契約内容の案内を手元に用意します。
  2. 地震保険の欄を見ます。建物と家財のそれぞれに付いているか、金額はいくらかを見ます。
  3. 家計に当てはめます。全損や半分程度の損害のとき、保険金と貯蓄で何か月暮らせるかを書き出します。
  4. 保険料の目安を調べます。日本損害保険協会の特設サイトに試算の画面があります。
  5. 保険会社か代理店に聞きます。付ける場合の保険料、割引、始まる日を聞きます。

12勧誘や詐欺で気をつけることは?

財務省は、地震保険は損害の査定の結果で保険金を払うもので、一律に見舞金のようなものを払うことはないとして、地震に乗じた詐欺に注意するよう呼びかけています。日本損害保険協会も、「保険金が使える」と言って住宅の修理を勧誘する業者とのトラブルが起きているとして、契約の前に保険会社か代理店に相談するよう案内しています。

13確かめる先・相談先

  • 自分の契約の内容、保険料、割引:加入している保険会社、代理店。
  • 一般的な相談、解決しないトラブル:日本損害保険協会「そんぽADRセンター」(電話 03-4332-5241、平日9時15分〜17時、通話料有料)。
  • 制度の説明:財務省「地震保険制度の概要」。
  • 料率の仕組みと統計:損害保険料率算出機構。
  • マンションの共用部分:管理組合、管理会社。
  • 公的な支援:お住まいの市区町村。

よくある質問

地震保険は入らないとだめですか?

加入は義務ではありません。希望しない場合は、その旨を申込書に記載すれば付けないこともできます。入るかどうかは、被災後のお金を用意できるかで考えましょう。

地震による火事は火災保険で出ますか?

財務省は、火災保険では地震が原因の火災や、地震で燃え広がった損害は補償されないと説明しています。特約が付いている例もあるので、証券を見て保険会社に聞いてください。

賃貸でも地震保険は必要ですか?

建物は所有者の契約です。賃貸の人は家財だけで入れます。必要かどうかは、家財の買い替えや引っ越しの費用を自分で出せるかで考えましょう。

新しい家やマンションでも検討する意味はありますか?

建物の被害が小さくても家財は別に考える材料があります。東日本大震災では、全損と半損の件数の割合は建物で約2割、家財で約5割でした(日本損害保険協会の集計)。

地震のあとに入ることはできますか?

火災保険があれば途中からも付けられますが、地震の発生時や臨時情報の発表時などは、すぐに加入できないことがあると日本損害保険協会は案内しています。詳しくは保険会社に聞いてください。

り災証明書の判定と保険金の判定は同じですか?

同じとは限りません。地震保険の損害の判定は保険会社の調査員が行い、自治体のり災証明書の判定と一致しない場合があります。

次にやること

出典(16件)

公的機関などの資料をもとに編集部がまとめました。専門家の監修は受けていません。

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