11月2日 防災庁が発足しました暮らしで変わることと、国の5つの要請

ホーム › ニュース › 政治・制度

政治・制度発表 2026.07.21掲載 2026.11.01

避難情報に関するガイドライン改定 何が変わった?夕方の呼びかけ

  • 9 分で読める
  • 一次資料 7 件
  • bichiku編集部
3月17日ガイドライン改定の発表2026年
毎日4回時系列情報の発表翌日までの見通し
レベル4までに避難する危険な場所から全員避難
7月21日津波の避難情報の通知内閣府と消防庁

SUMMARY

要点をまとめると

01ガイドラインは市町村が避難情報を考えるときに参考にする国の手引きです。

022026年3月の改定では、夜間から明け方に大雨などが見込まれるとき夕方の時点で発令する例が示されました。

03津波の避難情報は、数字を付けない避難指示のみが基本です。

04市町村の案内を優先します(2026年11月1日時点)

TO DO

今すぐやること

  1. 1自宅の危険をハザードマップで調べる
  2. 2避難先を複数決めておく
  3. 3大雨の予報が出たら夕方に警報等の見通しを見る
  4. 4高齢の家族がいるならレベル3で動くと決める

そもそも避難情報とは?

市町村長が住民に避難を呼びかける情報です。高齢者等避難、避難指示、緊急安全確保の3つがあります。

たとえるなら天気予報に合わせて、町が「そろそろ動きましょう」と案内を出すようなものです。

  1. 1レベル3 高齢者等避難避難に時間がかかる人が動く
  2. 2レベル4 避難指示危険な場所から全員が避難する
  3. 3レベル5 緊急安全確保逃げ遅れたときに少しでも安全な場所へ

内閣府「避難情報等について」をもとに、やさしく言い換えています。

この記事をスライドで理解する(6枚)

1 / 6
この記事の流れ

避難情報に関するガイドライン改定 何が変わった?夕方の呼びかけ

読者

夕方に呼びかけが出ても、雨はまだ弱いんです。動かなきゃだめ?

夜間から明け方の大雨などに備えて、暗くなる前に動くための呼びかけです。市町村の案内に沿って早めに考えましょう。

そなえ

夕方に「高齢者等避難」のお知らせが届いたのに、外はまだ小雨。「本当に今動くの?」と迷った経験がある人もいるでしょう。夜に大雨が見込まれるときは、暗くなる前に呼びかけが出ることがあります。

この記事では、内閣府、消防庁、気象庁の公式資料を2026年11月1日時点で確かめた内容をもとに、2026年3月に改定された「避難情報に関するガイドライン」のうち、住民が知っておくと動きやすくなる点をまとめます。

01この記事でわかること(3行まとめ)

基本市町村の手引き住民に新しい決まりができたわけではない
改定夕方の発令例夜間から明け方の大雨などに備える
7月通知津波は避難指示数字を付けないのが基本
  • ガイドラインは、市町村が避難情報の基準などを考えるときに参考にする国の手引きです。住民に新しい決まりができたわけではありません。
  • 夜間から明け方に大雨などが見込まれるときは、夕方の時点で避難情報を出す例が示されています。
  • 津波の避難情報は、警戒レベルの数字を付けない「避難指示」のみが基本です。

02避難情報のガイドラインとは何か

正式な名前は「避難情報に関するガイドライン」です。内閣府(防災担当)が作り、高齢者等避難、避難指示、緊急安全確保の発令基準や伝え方、体制を市町村が考えるときに参考にすべきことを示しています。

避難情報を実際に出すのは市町村長です。国が直接「いま避難してください」と言うわけではありません。ガイドラインの例をどう使うかは、地域の状況によって市町村が判断します。そのため、同じ雨でも市町村によって出すタイミングが違うことがあります。

032026年3月の改定で何が変わったのか

内閣府は2026年3月17日に改定を発表しました。きっかけは、気象庁と国土交通省の新しい防災気象情報です。「レベル4氾濫危険警報」のように、名前に警戒レベルの数字が付く形に変わるのに合わせた見直しです。この新しい情報は5月29日に始まりました。

内閣府が挙げている主な改定点は次のとおりです。

  • 警戒レベルに対応する情報の整理と、名前の変更を反映しました。
  • 新しく始まる「時系列情報」の使い方を追加しました。
  • 国土交通大臣が指定する「高潮予報海岸」の情報の使い方を追加しました。
  • 河川管理者などからの「氾濫通報」の使い方を追加しました。
  • カムチャツカ半島付近の地震をふまえ、避難情報を解除するときの留意点を追加しました。

04夕方に避難の呼びかけが出るのはどんなときか

読者

夕方に呼びかけが出ても、雨はまだ弱いんです。動かなきゃだめ?

夜間から明け方の大雨などに備えて、暗くなる前に動くための呼びかけです。市町村の案内に沿って早めに考えましょう。

そなえ
1夕方夕方に見通し時系列情報で夜の危険を確かめる
2市町村早めの発令市町村が判断して出す
3住民暗くなる前に移動危険な場所から離れる
4夜夜間も基準で発令基準に当てはまれば出る

ガイドラインのスライド資料には、発令基準の設定例が災害ごとに載っています。夜間から明け方に強い雨をともなう前線や台風が近づくと予想されるときは、「夕刻時点で発令」という例が、洪水、土砂災害、高潮のそれぞれに示されています。

災害発令の例夕方に出す条件の例
洪水高齢者等避難、避難指示強い降雨をともなう前線や台風が、夜間から明け方に近づくと予想される
土砂災害高齢者等避難、避難指示時系列情報で、夜間から明け方に「警戒」や「危険」が予想される
高潮高齢者等避難、避難指示強い降雨をともなう台風などが、夜間から明け方に近づくと予想される

大臣も3月17日の会見で、夜間から明け方に避難情報を出すような状況が予想される場合は、夕刻時点で早めの避難を呼びかけるなど、新しい情報の使い方を充実させたと説明しています。

例には暴風についての内容もあります。強い台風などが立ち退き避難を難しくする暴風をともなって近づくと予想されるときは、避難中に暴風が吹き始めないよう、暴風警報の発表後速やかに避難指示を出すというものです。ただし、夜間から明け方でも、基準に当てはまれば市町村はためらわずに避難指示を出すよう示されています。「夕方に出なかったから大丈夫」とは考えないでください。

これらの例をそのまま使うかは、地域の状況に応じて市町村が判断します。夕方の呼びかけのとき、まだ雨が弱いことがあるかもしれません。それでも、夜間から明け方の危険に備えた早めの呼びかけだと受け止めると動きやすくなります。

05「時系列情報」とは何か

時系列情報は、翌日までの気象状況の見通しを時間帯ごとに示す気象庁の情報です。警報や注意報に先立って、毎日4回発表されます。気象庁のホームページでは「明日までの警報等の見通し」という名前です。

表示意味
災害切迫特別警報の基準を超えると予想される時間帯
危険危険警報の基準を超えると予想される時間帯
警戒警報の基準を超えると予想される時間帯
注意注意報の基準を超えると予想される時間帯

これを夕方に見ると、夜に「警戒」や「危険」が並んでいないかが分かります。もし並んでいれば、市町村から夕方に呼びかけが出るかもしれません。自分で見ておくと、呼びかけが出たときに慌てずにすみます。さらに長い見通しは、5日先までの「早期注意情報」で確かめられます。

06警戒レベル3、4、5で住民は何をするのか

おそれありレベル3高齢者等避難。ほかの人は準備
おそれ高いレベル4避難指示。危険な場所から全員避難
発生か切迫レベル5緊急安全確保。必ず出るとは限らない

レベル4までに必ず避難が基本です。

市町村が出す避難情報と、住民の行動を表にしました。「警戒レベル4までに必ず避難」が基本です。

レベル情報状況行動
5緊急安全確保災害が発生または切迫命の危険。直ちに安全確保
4避難指示災害のおそれが高い危険な場所から全員避難
3高齢者等避難災害のおそれがある危険な場所から高齢者等は避難

高齢者等の「等」には、障害のある人、妊産婦、乳幼児連れの人など、避難に時間がかかる人と、その人を支援する人が含まれます。ほかの人にとっても、外出を控えたり、避難の準備をしたりするタイミングです。早めの避難が望ましい場所の人は、ここで自主的に避難することが望ましいとされています。

レベル5の緊急安全確保は、必ず出るものではありません。市町村が状況を必ず把握できるとは限らないからです。また、この段階の行動をとっても身の安全を確保できるとは限りません。レベル5を待たず、レベル4までに避難します。

防災行政無線ではどう伝えられるのか

ガイドラインには、市町村が防災行政無線で伝える文の例も載っています。洪水のレベル4の例は次のような内容です。

  • 「○○川が増水し氾濫するおそれが高まったため」と理由を伝えます。
  • 「○○地区の洪水浸水想定区域に対し、警戒レベル4避難指示を発令しました」と対象を伝えます。
  • 「避難場所や安全な親戚・知人宅等に今すぐ避難してください」と行動を伝えます。
  • 「ハザードマップで、自宅が安全だと確認できた場合は、自宅で避難しても構いません」と続きます。

対象の地区名と区域の言葉をよく聞くことが大切です。自宅がハザードマップのどこに入るかを先に知っていれば、放送を聞いたときに迷いません。

07避難とは避難所へ行くことだけなのか

読者

避難って、必ず学校の体育館に行くことですか?

違います。安全な親戚や知人の家、ホテルも避難先です。条件を満たせば自宅の上の階にとどまる方法もあります。

そなえ
基本立退き避難安全な場所へ移動する。避難行動の基本
条件あり屋内安全確保条件を満たすときに上の階などで身を守る

土砂災害と津波は立退き避難が原則です。

避難は「難を避ける」ことで、学校や公民館へ行くことだけではありません。ガイドラインは避難の行動を3つに分けています。

行動内容主な場面
立退き避難指定緊急避難場所、安全な親戚や知人の家、ホテルや旅館などへ移動する。基本の行動洪水等、土砂災害、高潮、津波
屋内安全確保浸水しない上の階へ移動する、高い階にとどまる洪水等、高潮
緊急安全確保逃げ遅れたときに、少しでも高い場所や崖から離れた部屋へ移動する洪水等、土砂災害、高潮、津波

屋内安全確保が使えるのは、次の条件をすべて満たすときです。

  • 家屋倒壊等氾濫想定区域に家がないこと。堤防の決壊などで家が倒れるおそれのある区域です。
  • 浸水しない部屋があること。
  • 浸水が続いたときの不便を許容できること。水、食料、薬、電気、ガス、トイレなどが使えなくなるおそれがあります。

土砂災害と津波は、家が倒壊するおそれがあるため立退き避難が原則です。自宅でどの行動をとるかは、ハザードマップを見て平時に考えておきましょう。内閣府の「避難行動判定フロー」も手がかりになります。

08避難情報の対象がしぼられるのはなぜか

ガイドラインは、避難情報の対象となる区域をできるだけしぼることが重要だとしています。「市内全域」のような発令だと、危険の低い場所まで対象だと受け止められ、避難情報への信頼が損なわれるおそれがあるからです。安全な地域の人まで避難場所に向かうと、混雑や渋滞が起きます。高齢の人にとっては、移動そのものが負担にもなります。

受け取る側としては、地区の名前だけでなく「洪水浸水想定区域」のような言葉にも注意しましょう。自分の家がその区域に入るかどうかは、ハザードマップで調べられます。自宅が対象か分からないときは、安全を優先して動くか、市区町村に確かめてください。

09津波の避難指示にレベルの数字が付かないのはなぜか

読者

津波にはなぜレベルの数字が付かないの?

段階的に危険が高まる災害ではなく、すぐ避難が必要だからです。避難指示のみを出すことが基本です。

そなえ

2026年7月21日、内閣府と消防庁は都道府県に「津波に係る適切な避難情報の発令について」を通知しました。6月8日のフィリピン付近の地震で津波注意報が出たあと、「自治体毎に様々な対応が見られた」ことをふまえた助言です。

津波は地震のあと短時間で来ることがあり、大雨のように段階的に危険が高まる災害ではありません。すぐに立退き避難が必要です。そのため、津波の避難情報は警戒レベルを付けない「避難指示」のみが基本です。

発表される情報避難指示の対象の考え方
大津波警報最大クラスの津波で浸水が想定される地域
津波警報海岸の堤防がない、または低いため、高さ3mの津波で浸水が想定される地域
津波注意報漁業や港で働く人、海水浴客などを念頭に、海岸の堤防より海側の地域

津波注意報のときも、海岸の堤防がなく地盤の低い場所は立ち退き避難の対象にする必要があるとされています。そして通知は、最も重要なこととして、海の近くで強い揺れや長くゆっくりした揺れを感じたら、津波警報や避難指示を待たずに高い場所へ移動するよう書いています。

解除についても書かれています。津波警報などが解除されて危険がなくなったのに避難指示が続くと、交通機関の再開などに支障が出ることがあります。そこで、被害が確認されない場合などは速やかに解除するよう、市町村に求めています。住民は、解除を確かめてから家に戻りましょう。

カムチャツカ半島付近の地震からの見直し

3月の改定にも、カムチャツカ半島付近の地震をふまえて、避難情報を解除するときの留意点が加えられました。ガイドラインは、津波警報などが解除された段階で解除することを基本とし、浸水があった場合は、住宅地などの浸水が解消した段階を基本としています。

10夕方の呼びかけに備えてやること

  • 自宅、職場、学校の危険をハザードマップで調べます。川、がけ、海のどの心配がある場所か確かめます。
  • 避難先を決めます。避難場所のほかに、親戚や知人の家、ホテルも候補です。
  • 大雨や台風の予報が出たら、夕方に「明日までの警報等の見通し」を見ます。
  • 高齢の家族や小さな子がいる家庭は、レベル3の時点で動くと決めておきます。
  • 市区町村の避難情報の受け取り方を確かめます。

11確かめる先・相談先

ガイドライン本文とスライド資料は、内閣府の「避難情報に関するガイドラインの改定(令和8年3月)」のページにあります。時系列情報とキキクルは気象庁のホームページで見られます。

実際に避難するかどうかは、公的機関の呼びかけと市区町村の案内を優先してください。避難場所や避難の基準は、お住まいの市区町村に確かめましょう。

よくある質問

ガイドラインが変わると住民の義務も変わりますか?

新しい義務ができたわけではありません。ガイドラインは市町村が避難情報を考えるときに参考にする国の手引きです。

夕方に避難情報が出るのはなぜですか?

夜間から明け方に大雨などが近づくと予想されるときに、夕方の時点で発令する例が示されているためです。実際にいつ出すかは市町村が判断します。

時系列情報はどこで見られますか?

気象庁のホームページの「明日までの警報等の見通し」で見られます。翌日までの見通しを、毎日4回発表しています。

マンションの上の階なら避難しなくてもいいですか?

洪水や高潮では、条件を満たせば屋内安全確保も選べます。家屋倒壊等氾濫想定区域にないことなどの条件があるので、ハザードマップで確かめてください。

津波注意報でも避難指示は出ますか?

出ることがあります。対象は基本的に海岸の堤防より海側の地域です。堤防がなく地盤が低い場所は立ち退き避難の対象にする必要があるとされています。

次にやること

出典(7件)

公的機関などの資料をもとに編集部がまとめました。専門家の監修は受けていません。

次に読む